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写性 …SHASEI…
第33章 花園
結局、帰りの時間が合うこともなく、翌週からは一人で通学するようになった。
でも、翔が頑張っているから、私が頑張っているか気にしてくれてるから…
それが心の支えになっていたと思う。
写真部は翔のアイデアが功を成して6人の入部が決まり廃部は免れる。
ただ一年生が勧誘活動をしたことはかなり目立ち、同級生から『沙絵様』と呼ばれるようになった。
英会話スクールも翔は来られなくなった。
それを機に個人レッスンに切り替えた。
自分のやりたいことで目一杯なのと、あまり心配させたくないことから、お父様とはあまり話さなくなっていった。
写真部の仲間を中心に、友達も出来ていき、相談事は友達との間で解決できるようになっていた。
愛されたい。
その渇望を感じる暇がないほど、写真に夢中になっていた。
「ねぇ、沙絵様って好きな人いる?」
「いない。」
「沙絵様ほどの方がいらっしゃらないなんて…」
ピーター先生は翔の言う通り結婚していた。
お父様といずみさんの辛い愛を知っているから、
同じ轍は踏みたくなかった。
好きになれる人…
そんな存在が身近にいる気がしなかった。
でも、翔が頑張っているから、私が頑張っているか気にしてくれてるから…
それが心の支えになっていたと思う。
写真部は翔のアイデアが功を成して6人の入部が決まり廃部は免れる。
ただ一年生が勧誘活動をしたことはかなり目立ち、同級生から『沙絵様』と呼ばれるようになった。
英会話スクールも翔は来られなくなった。
それを機に個人レッスンに切り替えた。
自分のやりたいことで目一杯なのと、あまり心配させたくないことから、お父様とはあまり話さなくなっていった。
写真部の仲間を中心に、友達も出来ていき、相談事は友達との間で解決できるようになっていた。
愛されたい。
その渇望を感じる暇がないほど、写真に夢中になっていた。
「ねぇ、沙絵様って好きな人いる?」
「いない。」
「沙絵様ほどの方がいらっしゃらないなんて…」
ピーター先生は翔の言う通り結婚していた。
お父様といずみさんの辛い愛を知っているから、
同じ轍は踏みたくなかった。
好きになれる人…
そんな存在が身近にいる気がしなかった。