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写性 …SHASEI…
第36章 別れ
やりたいことが仕事になるのだろうか。

見つけることができなければ、仕事を与えてくれる会社に属することを学校は勧めるだろう。

ああ、今の日本は何故主張を求めているのだろうか。

主張のない若者に危惧するから、新聞社は『学生の主張』を求めているのだ。


「ありがと、事務局長、
わかったわ。

学校じゃなくて此処に入れる言葉。」

私はパソコンに向かいタイトルの『学校』に上書きした。


『社会(日本)の縮図…学生の容れ物…』


プリンターが吐き出す紙を見て、顧問が苦笑いを浮かべる。


「これをコンクールに出展できるかは、また事務局次第だな。
とりあえず校長へのお伺いは僕がしておくよ。」


「え〜、いい作品じゃない。」

「いや、君たちこれを見てくれるかな?」

顧問が鞄からクリアファイルを取り出した。

「うちの学校の来年度用の募集要綱だ。
3年に一度刷新することになっていてね。今年がその年に当たるんだ。

写真の監修を僕が任されているんだが…」

ファイルの一面は、私が撮った写真とほぼ同じ構図、
学校名の下に

『〜明るい学舎(まなびや)〜』

とタイトルが入れられている。

一点違うのはハイアングルから撮られていて、生徒の個の存在感は薄れているが、
魅力ある校舎に引き寄せられている印象を受けることだ。
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