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写性 …SHASEI…
第36章 別れ
「しかもこの写真は有名な写真家が撮っていて、パンフレットの配布まで公開しないという誓約書を交わしている。
コンクールの発表はその前だ。」
「つまり、このパンフレットの存在を知らずに沙絵様の写真は撮られたことを立証できて、
対局する写真の出展を学校が許すかという問題と、
沙絵様の写真が賞を取った時の写真家の体裁まで考えなきゃいけないわけね。」
「さすが、事務局長、弁護士か編集者になれるよ。」
と顧問はまた苦笑する。
「私の力は沙絵様のためだけに発揮するの。
だから仕事にはならないわ。」
「さて、どうしましょうか。」
司会進行は部長だ。
事務局だけでなく先輩たちも加わって作戦会議が始まる。
「まずは顧問がパンフレットを貰ったのより沙絵様の写真を取った方が先だという証拠ね。」
「沙絵様デジカメじゃないからね。」
「ネガ見せて…」
先輩がネガを見る。
「昨日の黒板と今朝のホームルーム前の黒板の間にあるから、これこそ動かぬ証拠よ。
顧問はいつパンフレットを貰ったの?」
「今朝の職員会議のあと校長室に美術部顧問と国語科の主任で呼ばれたよ。
美術部顧問はトータルのレイアウトチェックを、主任は文章の校閲を一緒に頼まれたからね。」
コンクールの発表はその前だ。」
「つまり、このパンフレットの存在を知らずに沙絵様の写真は撮られたことを立証できて、
対局する写真の出展を学校が許すかという問題と、
沙絵様の写真が賞を取った時の写真家の体裁まで考えなきゃいけないわけね。」
「さすが、事務局長、弁護士か編集者になれるよ。」
と顧問はまた苦笑する。
「私の力は沙絵様のためだけに発揮するの。
だから仕事にはならないわ。」
「さて、どうしましょうか。」
司会進行は部長だ。
事務局だけでなく先輩たちも加わって作戦会議が始まる。
「まずは顧問がパンフレットを貰ったのより沙絵様の写真を取った方が先だという証拠ね。」
「沙絵様デジカメじゃないからね。」
「ネガ見せて…」
先輩がネガを見る。
「昨日の黒板と今朝のホームルーム前の黒板の間にあるから、これこそ動かぬ証拠よ。
顧問はいつパンフレットを貰ったの?」
「今朝の職員会議のあと校長室に美術部顧問と国語科の主任で呼ばれたよ。
美術部顧問はトータルのレイアウトチェックを、主任は文章の校閲を一緒に頼まれたからね。」