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写性 …SHASEI…
第37章 思わぬ障害
教室に着くまでおめでとうコールがかかる。

同じクラスの事務局長に聞く。

「垂れ幕用意してくれたの事務局?」

「うん。」

「学校には許可は?」

「もちろん得たし、垂れ幕は業者に発注するって…」

「そんな大げさにしなくても…」

「学校側も沙絵様を応援してたって体裁整えてイメージアップを図りたいのよ。やらせてあげたほうがいいわよ。」


「「「「「沙絵様おめでとう。」」」」」

クラッカーが鳴りティーパーティーの準備がされた部室に顧問が慌てて入ってきた。

「評定の公表と賞状を直に渡したいと、あの写真家が校長室に来ているそうだ。沙絵様一緒にいこうか。」

「は、はい。」

パンフレットの写真のことを何か言われるのではないかとヒヤヒヤしていた。

「おお、君が写真部の女王、沙絵様か、お目にかかれて光栄だよ。

カメラマンを目指すより被写体にしたいくらいだ。」

お父様と同じくらいの年だろうか。

いきなり握手を求めてこられた。

「まずは評定の発表からだね。」

説明された内容は素材選び、テーマ、技術、タイトル決め、すべてにおいて優れていたという内容だった。

「まあこれは文章にすればこんなものになってしまうが、すべてはインスピレーションだからね。どうやってあの作品は生まれたの?」
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