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写性 …SHASEI…
第37章 思わぬ障害
「ヤクザとか裏の稼業と同じ手口だね。」

普段あまり話さない先輩がポツリと言った。

「そうなんだよ。謝罪しろとか、慰謝料払えとか、具体的な要求があれば、対応したり妥協点を探れるんだけど、『どうしてくれるんだ』しか言わないから対処のしようがない。

実際、校長が慌てふためいて、謝罪したら、『それで終わりですか、侵害された肖像権はどうしてくれるんだ。』といった感じでね。
しばらく居座って、埒があかないとこぼして、また明日くると帰っていくんだ。」

「それってどれくらい続いてるの?」

「ここ1週間…」

「じゃあ野暮用じゃなくて、この子の親とずっとにらめっこしてたんじゃない。」

あはは…

顧問が力なく笑うと、バシンと部長が机を叩きまた睨む。

「すみません。」

「すみませんじゃないわよ。大の男が二人して女狐に振り回されて…

写真部存続に関わる問題を相談もしてくれないなんて…」

相談?
顧問が部長に?
もう完全に立場逆転だわ。

「皆、的を得ない説明だけど状況はわかったわね。」

「「「「はい。」」」」

「文化祭に向けて会議よ。」

「「「「はい?」」」」

「女狐退治を先にしないと、文化祭が出来ないから、これは文化祭のための会議よ。」

「「「「はい。」」」」
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