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写性 …SHASEI…
第37章 思わぬ障害
「そういう私もいいアイデアが浮かばないけど、皆が気になることをどんどん話して。

顧問は基本、書記。先生じゃなきゃダメな仕事があったらやってもらうわ。」

「はい。」

シュンとしながらもノートを取り出す顧問に、皆、下を向いて笑う。

「この子ってまず誰?」

「ファンクラブ会員番号○○○、一年○組の…」

「沙絵様ファンクラブの会員なの?」

「はい。中3のホワイトデーの後会員になってます。」

「沙絵様と同学年ね。沙絵様面識ある?」

「顔は見たことあるけど…くらいです。」

「部活は?どんな子?」

「中学から帰宅部でおとなしい子です。」

「あら、それだけじゃないわよ。校外に彼氏がいたけど、中2の秋には別れて、バスケ部長にアタックしてたって噂もあるわ。」

「アタックってバレー部じゃなくて?」

「そこいらない。」

あはは…

顧問以外は笑い、ピンとした空気が和む。

「この子の分析って必要かしら?」

「女狐の単独行動か本丸がこの子かが見極めついてれば不要だけどね。」

「じゃあ要らない情報かもしれないけど、この子彼氏と肉体関係で上手くいかずに別れて、真性のリリイだと自覚してる。しかも両役趣向、バスケ部長に振られて沙絵様ファンになったとか…」
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