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写性 …SHASEI…
第37章 思わぬ障害
「そんなのわからないわよ。」
「じゃあ、何故お母様は毎日学校に足を運ばれるのですか?」
「娘があんな状態で晒されているからよ。」
「では、一つ提案があるんですが。」
「何よ。」
「沙絵が最優秀作品賞の辞退をするというのはいかがでしょうか?」
「そんなことは希望していないけど、
それはいいわね。
娘だけが恥をさらして、撮った方はのうのうとしてるなんて、納得いかないもの。」
「沙絵様、構わないかしら?」
「別に構いません。
賞を取ることよりも、テーマに合った写真を取ることに意義があって、力試し的な感じで応募しただけですから…」
「そう、ならば、作品展の写真を掲示しないというのは?」
「それも別に構いません。」
「これだけすればお母様よろしいんじゃないですか?」
「そ、そうね。」
「ただし、掲示を取り下げるには、条件があります。沙絵の表現の自由という権利を奪われる訳ですから、
『肖像権の侵害により掲載を取り止めたことと受賞を辞退したこと』
を表記してもらいます。」
「それじゃあまるで私が悪者みたいじゃない。」
「別に悪者じゃないですよ。表現の自由と肖像権は相反する権利ですから、両方がうまくいく方法はありません。」
「じゃあ、何故お母様は毎日学校に足を運ばれるのですか?」
「娘があんな状態で晒されているからよ。」
「では、一つ提案があるんですが。」
「何よ。」
「沙絵が最優秀作品賞の辞退をするというのはいかがでしょうか?」
「そんなことは希望していないけど、
それはいいわね。
娘だけが恥をさらして、撮った方はのうのうとしてるなんて、納得いかないもの。」
「沙絵様、構わないかしら?」
「別に構いません。
賞を取ることよりも、テーマに合った写真を取ることに意義があって、力試し的な感じで応募しただけですから…」
「そう、ならば、作品展の写真を掲示しないというのは?」
「それも別に構いません。」
「これだけすればお母様よろしいんじゃないですか?」
「そ、そうね。」
「ただし、掲示を取り下げるには、条件があります。沙絵の表現の自由という権利を奪われる訳ですから、
『肖像権の侵害により掲載を取り止めたことと受賞を辞退したこと』
を表記してもらいます。」
「それじゃあまるで私が悪者みたいじゃない。」
「別に悪者じゃないですよ。表現の自由と肖像権は相反する権利ですから、両方がうまくいく方法はありません。」