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写性 …SHASEI…
第38章 羽化
沙絵の言うことは奇抜すぎる。まだ子供で何も知らないのに…
「アメリカ人にって、どうやってなるの?」
「手っ取り早いのはアメリカ人と結婚だけど、ほら…」
私は準備した資料を見せる。英文と自分で訳したものを…
「何でアメリカ人になりたいの?」
「僕も私もIだから…
男女の区別のない、自由で平等でパワーのある国よ。」
「日本から離れるって、僕は?僕とも離れるの。」
「そうなるけど、大学で離れてそのまま就職して結婚って人だっているじゃない。
行き先がアメリカで1年早いだけよ。」
「留学なら考えてもいいけどね。」
「お父様、別に今すぐ結論出さなくてもいいの。
まだ1年あるわ。
来年の誕生日が過ぎたら出発するから。」
話を聞くのがプレゼント、来年は送り出すのがプレゼントとでも言うのだろうか。
血は繋がってないけれど、過ちはあったけど、間違いなく親子として一緒に暮らしてきた。
難しい年頃でも、二人きりの生活で、他の父子よりずっと会話もある方だと安心していた。
アメリカに憧れているのも、留学したいというのも知っていたが、
まさかそのままアメリカで暮らしたいなんて、
僕との生活は嫌だったんだろうか…
「アメリカ人にって、どうやってなるの?」
「手っ取り早いのはアメリカ人と結婚だけど、ほら…」
私は準備した資料を見せる。英文と自分で訳したものを…
「何でアメリカ人になりたいの?」
「僕も私もIだから…
男女の区別のない、自由で平等でパワーのある国よ。」
「日本から離れるって、僕は?僕とも離れるの。」
「そうなるけど、大学で離れてそのまま就職して結婚って人だっているじゃない。
行き先がアメリカで1年早いだけよ。」
「留学なら考えてもいいけどね。」
「お父様、別に今すぐ結論出さなくてもいいの。
まだ1年あるわ。
来年の誕生日が過ぎたら出発するから。」
話を聞くのがプレゼント、来年は送り出すのがプレゼントとでも言うのだろうか。
血は繋がってないけれど、過ちはあったけど、間違いなく親子として一緒に暮らしてきた。
難しい年頃でも、二人きりの生活で、他の父子よりずっと会話もある方だと安心していた。
アメリカに憧れているのも、留学したいというのも知っていたが、
まさかそのままアメリカで暮らしたいなんて、
僕との生活は嫌だったんだろうか…