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写性 …SHASEI…
第39章 桜
「私が欲しいものは、お父様…」
「さ…え…?」
「18になっても好きな人が出来なかったら…
お父様が責任持ってくれるって…
お父様…私、好きな人出来なかったわ…」
「それは、だって…もう…それにアメリカに行くというのに…」
「だからよ。
別にお父様を異性としては思ってないわ。
好きだけどそれはお父様として、
だけど、アメリカに行くことを考え始めて、やっぱりあの日から私は逃げていると思ったの。
だから、あの日の約束を果たして、思い残すところなくアメリカに行きたい。」
「そんな必要ないよ。本当に好きな人が現れた時に後悔するよ。
僕は沙絵を愛してるよ、娘としてね。
大好きだよ、アメリカになんか行かせたくないくらいに…
だから…やめようよ。」
「お父様、私はどうしてもお父様に愛されたいの。
お父様が初めてがいいの。
最後のワガママ、お願いを聞いて…」
お父様の苦しそうな顔、それはそうだ。私だってお父様はお父様でしかない。
でも、どうしても、そうしないと、私は私で居られないと思うのだ。
しばらくの沈黙のあと、お父様が顔を上げる。
「わかったよ。」
「ありがとう。」
「さ…え…?」
「18になっても好きな人が出来なかったら…
お父様が責任持ってくれるって…
お父様…私、好きな人出来なかったわ…」
「それは、だって…もう…それにアメリカに行くというのに…」
「だからよ。
別にお父様を異性としては思ってないわ。
好きだけどそれはお父様として、
だけど、アメリカに行くことを考え始めて、やっぱりあの日から私は逃げていると思ったの。
だから、あの日の約束を果たして、思い残すところなくアメリカに行きたい。」
「そんな必要ないよ。本当に好きな人が現れた時に後悔するよ。
僕は沙絵を愛してるよ、娘としてね。
大好きだよ、アメリカになんか行かせたくないくらいに…
だから…やめようよ。」
「お父様、私はどうしてもお父様に愛されたいの。
お父様が初めてがいいの。
最後のワガママ、お願いを聞いて…」
お父様の苦しそうな顔、それはそうだ。私だってお父様はお父様でしかない。
でも、どうしても、そうしないと、私は私で居られないと思うのだ。
しばらくの沈黙のあと、お父様が顔を上げる。
「わかったよ。」
「ありがとう。」