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写性 …SHASEI…
第39章 桜
「四つん這いになりなさい。」

怯えた表情で見上げるいずみさんにズクリとくる。

ようやく立場を理解したのかいずみさんは命令に従った。

私を見ていたいずみさんを詰る。

「いずみさんの服装こそ、お似合いよ。
さすがお父様に施してもらっただけあるわね。」

毛布を剥いでわかった。お父様はいずみさんに美しい愛の縄化粧を施したのだと。
乳房はイヤらしく尖り、腰や股に縄が食い込んでいた。

お父様の芸術を早くカメラに納めたい。


私がいずみさんの回りを歩いて見下すと、いずみさんは下を向いた。

「本当に綺麗だわ。芸術よね。」

カシャッ…カシャッ…

私はシャッターを切る。

「沙絵、やめなさい。」

「お父様、大丈夫よ。私も芸術家よ。
これは、私だけの作品として誰にも見せないわ。」

「それであってもモデルには許可を得るものだ。」

沙絵の出展作品のことで、学校から連絡が入り、肖像権の侵害を訴えてきたことは知っていた。
話し合いのうちになんとか解決したとのことだったが、沙絵はまだわかっていなかったのだろうか。

僕は沙絵を叱ったが、素直に言うことを聞かなかった。

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