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第40章 薔薇の絵

｢じゃあ決まりね。では服を脱いで。｣

｢えっ｣

私が出迎えたのは、奴隷に相応しい支度をさせるため、なのにいずみさんは驚いていた。

｢聞こえなかった？ここで服を脱いでちょうだい。｣

｢何故ですか？｣

まだ従順になることが身に付いていない。仕方ないから理由を話した。

｢奴隷に着物は要らないから、アトリエに入るのに無色になって。

嫌なら帰っていただいて結構よ。｣

友好的な態度の沙絵さんに好意を持った自分を悔やんだ。

沙絵さんは当たり前というように言い放ち、上から見下ろしていた。

｢ねぇ、いずみさん、あなたは私の何？｣

｢ど、奴隷です。｣

｢そうよね。お父様の奴隷になることを望み、その主の私の奴隷にもなったのよね。｣

｢はい。｣

｢その関係は変わることはないわ。
嫌ならば終わり。それだけよ。｣

動揺しているいずみさんを見下ろせば、脅えながらも了解した。

｢わかりました。失礼します。｣

こんなことに手間取ってる時間はない。

｢私女性が脱ぐのに欲情しないから、病院か銭湯だと思ってさっさと脱いでね。｣

脱いだブラウスを剥ぎ取りコート掛けに掛けていった。