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写性 …SHASEI…
第43章 卒業記念
いずみさんが折れずに聞いてくる。
やはり、理解してもらえないということじゃないの。

私は苛々していずみさんの言葉にイヤミで返した。

「私は一気に子沢山の肝っ玉母ちゃんに成り下がりそうね。」

「そんなつもりは…」

寂しそうな表情に負けてヒントを教えた。

「仕方ないわね。ヒントだけよ。

タイトルの前後どちらかに同じ言葉が入るわ。」

「えっ」

いずみさんはしっかり聞いてなかったの?
対等に話してくることまで気に入らなくなってきた。

「これ以上は言わない。悶々としながらシャワー浴びるといいわ。」

バスルームのドアを開け、押し込むようにして、バタンとまた乱暴にドアを閉めた。

同じ言葉…同じ言葉…

沙絵さんの言う通り、悶々としながらシャワーを浴びた。

出て、もう一度写真を見ようとアトリエに向かった。

廊下を歩いている間に、

「支度できたわよ。」


シャワーを終えてヒントを元にもう一度アトリエに行こうとするいずみさんを呼び止めた。



まだアトリエを振り返り、いずみさんが写真にこだわっているので、リードを引くフリをして無理矢理連れていった。
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