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写性 …SHASEI…
第45章 旅立ち
「さて、早めに夕飯を食べて出発だね。」
いよいよ、その時が来る。
沙絵は沙織の記念碑に向かい、奥の間の沙織の絵を見る。
金曜日の写真のパネルをギャラリーにかけて、もう本当にやることはなくなった。
金曜日の僕たちの写真には、『両親〜その愛の形〜』と総タイトルがつけられていた。
そしてポツリと離れて、
『おまけ』
『男から父へ』
とタイトルがあり二人の世界に呆けていた僕が、沙絵に声をかけられてハッとして起き上がったまぬけな写真が飾られた。
沙絵に外すように頼んだが、どうしてもこれでなきゃだめだと言われる。
結局は沙絵の企て通りに事は運ぶのだが…
「沙絵、とっても小さなプレゼントなんだけど、アメリカに連れて行って欲しい。」
僕は朝顔の種と曼珠沙華の球根を渡した。
この庭で僕が新たに植えた花二種類を持って行って欲しかった。
「わかったわ。お父様とお母様の花ね。向こうで育てるわ。
私からも手紙があるの。
空港から帰ってきたら読んで欲しいの。」
「わかったよ。」
「じゃあ出発ね。」
私は暗くなった夜の庭をお父様と歩き門を出た。
いよいよ、その時が来る。
沙絵は沙織の記念碑に向かい、奥の間の沙織の絵を見る。
金曜日の写真のパネルをギャラリーにかけて、もう本当にやることはなくなった。
金曜日の僕たちの写真には、『両親〜その愛の形〜』と総タイトルがつけられていた。
そしてポツリと離れて、
『おまけ』
『男から父へ』
とタイトルがあり二人の世界に呆けていた僕が、沙絵に声をかけられてハッとして起き上がったまぬけな写真が飾られた。
沙絵に外すように頼んだが、どうしてもこれでなきゃだめだと言われる。
結局は沙絵の企て通りに事は運ぶのだが…
「沙絵、とっても小さなプレゼントなんだけど、アメリカに連れて行って欲しい。」
僕は朝顔の種と曼珠沙華の球根を渡した。
この庭で僕が新たに植えた花二種類を持って行って欲しかった。
「わかったわ。お父様とお母様の花ね。向こうで育てるわ。
私からも手紙があるの。
空港から帰ってきたら読んで欲しいの。」
「わかったよ。」
「じゃあ出発ね。」
私は暗くなった夜の庭をお父様と歩き門を出た。