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写性 …SHASEI…
第46章 出会い
考えてみれば質問形ではなく「沙絵は日本人だね。」と言っている。
「そうだけどどうして?」
「だってカメラを首から提げているから…」
その男は豪快に笑いながら言う。
「どういう意味?」
「外国から見た日本人のイメージそのままのスタイルだから…」
今度はシニカルに笑う。
少し腹が立ち、カメラのネガを大事にしたいから、こうせざるを得なかったことを話した。
男はデジカメでなくアナログの一眼レフであることを確認してきて驚いていた。
そして、無礼を詫びて自己紹介を始め、トムだと名乗ってきた。
そんなやり取りの中で飛行機は離陸してしまっている。日本を離れることに、感傷に浸る間もなくフライトしていた。
「なんで今時デジカメじゃないの?」
「現像の面白さと、編集出来ないごまかしの効かない本物の良さがあるから…」
「沙絵はますます興味深いね。ところで沙絵は何をしにアメリカへ?」
私はカメラの勉強をしに留学するところなのだと話した。
トムは話を止める様子もなく、私は寝るのを諦める。聞き取れない単語があったりして聞き直したり、英語で話をするのにも苦労していた。
「何故アメリカに?」
同じような質問だ。
「そうだけどどうして?」
「だってカメラを首から提げているから…」
その男は豪快に笑いながら言う。
「どういう意味?」
「外国から見た日本人のイメージそのままのスタイルだから…」
今度はシニカルに笑う。
少し腹が立ち、カメラのネガを大事にしたいから、こうせざるを得なかったことを話した。
男はデジカメでなくアナログの一眼レフであることを確認してきて驚いていた。
そして、無礼を詫びて自己紹介を始め、トムだと名乗ってきた。
そんなやり取りの中で飛行機は離陸してしまっている。日本を離れることに、感傷に浸る間もなくフライトしていた。
「なんで今時デジカメじゃないの?」
「現像の面白さと、編集出来ないごまかしの効かない本物の良さがあるから…」
「沙絵はますます興味深いね。ところで沙絵は何をしにアメリカへ?」
私はカメラの勉強をしに留学するところなのだと話した。
トムは話を止める様子もなく、私は寝るのを諦める。聞き取れない単語があったりして聞き直したり、英語で話をするのにも苦労していた。
「何故アメリカに?」
同じような質問だ。