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写性 …SHASEI…
第50章 出発
「素材がドレスアップしてるということらしいですよ。」

「日本の文化は繊細で奥ゆかしいですね。」

グレン夫妻も日本好きだ。留学生も日本人限定で受け入れているくらい。

日本好きの人達にもっと日本を知ってもらいたい。
純粋にそう思った。

「食後にスコーン♪焼いてきたのよ。」

グランマのスコーン、バターの甘い香りが広がった。
いろんなジャムやマスカルポーネチーズを付けて紅茶でいただくのが大好きだった。

「グランマのスコーン大好き、残念だわ。」

「また、しょっちゅうパーティーすればいいし、遊びにいけばいいんだよ。」

「そうよ、Sae。いつでもいらっしゃい。」

一緒に住まないだけで、関わりが無くなったわけじゃないんだ。

日本ではごく一部の人としか関わりを持たずに生活していたけれど、ここに来てから新しい出会い、そして関わりが広がっていく。

沢山の人と関わっていきたいと思った。


「じゃあ、Sae、また来るわね。」

玄関でハグして夫妻を送り出した。

「はぁあ…」

「Sae疲れた?」

「寂しい?」

「俺たちがいるんだから寂しくないだろう?」

「夫妻に悪いことしたなって」
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