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写性 …SHASEI…
第50章 出発
被写体になることで、お父様の愛を感じたいずみさん。

包まれるような、かつ射抜くような4つの眼。
その瞬間を切り出し永遠に変える5つ目のレンズ。

私はそれを一身に受けて熱を帯びる。

見て、感じて、そして愛して…

私の願いはローブが落ちると共に顕にされる。

床に落ちたローブを払いながら、ボブがカメラを私に返した。

「ボブ、おいで…」

ジョンに呼ばれて向きを変え、ベッドに滑り込むボブ。

カメラを渡しながら来ると思ったスキンシップは訪れず、ズキンと体が疼いた。

先に横たわるジョンに引き寄せられて、上になるボブ。

ジョンに覆い被さるように顔を寄せる。

ハッとして思わず見入ってしまっていた私は、慌ててカメラを構えた。

ぐるんと二人の上下が代わり、ボブがジョンに組伏せられていた。

「フッ、俺がボブをヤる。譲らないよ。」

クッ、

仕留められた。と言わんばかりのボブの表情(かお)。
ジョンが逞しい体でボブを抑え込んだ。

獰猛な黒豹。

メスを奪い合う雄同士の攻防、はたまた、空腹を充たす為の捕食を思わせるジョンの視線。

餌食となるボブがジョンを見上げた。

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