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写性 …SHASEI…
第50章 出発
あっ…

私はシャッターをきり連写する。

ボブがジョンに返したのは、餌となり怯える餌食のものでも、敗けを認めた雄同士のものでもなく、雄に屈し自らを与えることで雄を呼び込む雌のような、扇情的な視線だった。

クッ…

今度はジョンが声をあげる。

「フッ、愛してるよ、Honey 」

頬が緩み緊張が溶ける。
そして、ジョンからボブへと愛のキスが降注ぐ。

見とれてしまわないようにシャッターを切る。

ボブがクイクイと腰を浮かしてジョンのタギリに自分のタギリを擦り付けた。

「あんまり煽るなよ。それを受け止めなきゃならないのはお前だよ。」

親友、家族とは違う恋人同士の会話。

煽られたジョンが腰を大きく回して擂り粉木のように塔を押し付け、深い口付けを施した。

ハァア…

クゥウ…

二人から漏れる吐息。

窒息するのではないかと思うほどの長い口付けが漸く離れ、二人の間に銀糸が渡る。

擂り付けていた塔にも蜜が渡りつり橋のようだった。

美しい。
その愛の行為を撮り収めていく。
二人は私の存在など忘れているかのようだった。
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