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写性 …SHASEI…
第51章 朝顔と曼珠沙華
「ハア…着いたね。」

丘陵を上がるとそこは墓地だった。

日本のように墓石が立っていないので、広々として不思議な感じだ。

地面にプレートのように並ぶ墓石、二人が目指した場所で止まった。

「僕の彼女が眠る場所だよ。」

ボブが静かに話す。

ジョンからボブの話を、ボブからジョンの話を少し聞いたけど、直接話すのは初めてだった。


「メアリー、今日は報告に来たよ。
ジョンの他に、もう1人大事な人が出来たよ。
Saeという日本の女の子だよ。10歳も年下なんだけどね。
逞しくて可愛くて大事な人なんだ。
だからもう、心配いらないよ。」


ボブが墓石に、いや彼女に話しかけていた。

「俺達みんな似たような境遇なんだよなぁ。」

ポツリとジョンが言う。

「俺は妹、ボブは彼女、SaeはMam、身近な、大切な人の死を体験して生きてきている。

だからね。もう失いたくない。その人の分も幸せに生きていきたい。
それが俺達の原点なんだ。

そしてSaeもその大切な人の1人なんだよ。」

ボブが立ち上がる。

「ジョン、それってプロポーズ?」

「まぁ、そういうことになるかな。」


「なんだよみんなして…」
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