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スローバラードを君に
第2章 first love は突然に
長い髪を後ろで無造作に一つに纏めたオーバーオールのその子は胸に
“staff”の札を付けていた。
抜けるように白い肌と、少女の様に無邪気な瞳にピンクの花びらみたいな唇……
着ているシャツもオーバーオールもブカブカで、それがその子の可憐さをより強調していた。
この子は、何処から来た?
このライヴハウスでよく演るが、こんな子は見たことがない。
真っ直ぐこちらに向かって歩いてくるが、一体俺に何の用があるんだ?
俺はギターを下げたまま、バカみたいにぼうっと立っていた。
「よい、しょ……」
女の子は、ステージに手を掛けて上ろうとしている。
咄嗟に手を出すと、小さな手が躊躇いもなくギュッと掴んで来て、俺はビックリして離してしまった。

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