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痴漢脳小説 ~秋津高校サッカー部~
第1章 弱小サッカー部
「中井君もこれからもよろしく」
「あの、僕は…」
「え?」
全員の箸を持つ手が止まる。
ここにいる全員、中井君の実力を知っている。紅白戦の後半三十分だけでハットトリックを決めた。しかもまだそれでも全力ではないように見えた。
「…入部しないの?」
「僕は…そのみんなに迷惑かけると思うから」
「迷惑って?」
「それは言えないんだけど…そのだから…」
部員の目が今度は俺に注がれる。「キャプテンどうにかしろ」と、そういう意味だ。
俺が困り果てていると、助け舟は意外なところからやって来た。
「入ってくれないんですか?」
大きな目をウルウルさせて形のいい眉を八の字にして美緒ちゃんが詰め寄った。
あう、とか何とかヘンな声を上げて中井君が固まった。
うん、やっぱり男子だ。可愛い子には弱いってね。
「じゃ、じゃあ、あの…僕でよければ」
やった! と方々で声が上がる。
これで俺達も勝てるようになる。きっと勝てる。女子マネージャーが一緒に喜んでくれる。そしてそのマネージャーと…
俺がそんな妄想もとい想像を広げていると、くしゅん、と可愛く美緒ちゃんがくしゃみをした。その横ではイソがラーメンに山盛りのコショウをかけている。
それが目にしみるのか、美緒ちゃんは目を擦りながらもう一度くしゃみをした。
つまり、中井君をKOした美緒ちゃんのウルウルお目目は…
それには気付かず中井君は部員と話しこんでいるし、当のイソはラーメンとチャーハンに舌鼓を打っている。
…さすが『神』
かくして、なし崩し的に仕方なく入部した中井君を迎えて、秋高サッカー部の二年目の挑戦が始まったのだった。
とか言ってみるの、かっこよくない?
「あの、僕は…」
「え?」
全員の箸を持つ手が止まる。
ここにいる全員、中井君の実力を知っている。紅白戦の後半三十分だけでハットトリックを決めた。しかもまだそれでも全力ではないように見えた。
「…入部しないの?」
「僕は…そのみんなに迷惑かけると思うから」
「迷惑って?」
「それは言えないんだけど…そのだから…」
部員の目が今度は俺に注がれる。「キャプテンどうにかしろ」と、そういう意味だ。
俺が困り果てていると、助け舟は意外なところからやって来た。
「入ってくれないんですか?」
大きな目をウルウルさせて形のいい眉を八の字にして美緒ちゃんが詰め寄った。
あう、とか何とかヘンな声を上げて中井君が固まった。
うん、やっぱり男子だ。可愛い子には弱いってね。
「じゃ、じゃあ、あの…僕でよければ」
やった! と方々で声が上がる。
これで俺達も勝てるようになる。きっと勝てる。女子マネージャーが一緒に喜んでくれる。そしてそのマネージャーと…
俺がそんな妄想もとい想像を広げていると、くしゅん、と可愛く美緒ちゃんがくしゃみをした。その横ではイソがラーメンに山盛りのコショウをかけている。
それが目にしみるのか、美緒ちゃんは目を擦りながらもう一度くしゃみをした。
つまり、中井君をKOした美緒ちゃんのウルウルお目目は…
それには気付かず中井君は部員と話しこんでいるし、当のイソはラーメンとチャーハンに舌鼓を打っている。
…さすが『神』
かくして、なし崩し的に仕方なく入部した中井君を迎えて、秋高サッカー部の二年目の挑戦が始まったのだった。
とか言ってみるの、かっこよくない?