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痴漢脳小説 ~秋津高校サッカー部~
第1章 弱小サッカー部
翌日の放課後のグラウンド。
美緒ちゃんの黄色い声に乗ってサッカー部が駆ける。
「女の子の声ってええなぁ」
「ほんとに。今まで男ばっかりでむさ苦しかったからなぁ」
ヤスと北村がしみじみとそんな言葉を交わしている。
「それにしても練習しんどいなぁ…」
「ほんとに。今まで俺達だけでゆるい練習してたんだなぁ…」
サッカーの強豪校にいた中井君の練習は、今までの俺達の練習と比べてとてもハードだった。
サッカーのことになると中井君は厳しかった。普段のヘナヘナした態度はどこかへ飛んで行ってしまうようだった。
「それにしてもやなぁ」
やっと迎えた休憩時間。ヤスが俺の隣に座って言った。
「何で中井君は転校して来たんかな?」
「え?」
「中井君のいた学校は全国にも出てる強豪校やろ? それが何でこんな新設校になぁ」
「うん…確かにね」
「俺、中井さんのことちょっと知ってるんですよね」
話に入って来たのは一年生のGK川崎。
中井君の強烈なシュートを何度も受けて、痛そうに腕をさすっている。
「中学の時、十五歳以下の日本代表がうちの学校と練習試合したんすよ。確かその時に中井さんいましたよ。背番号10でエースでしたね」
「日本代表!?」
「しかもエース…」
ヤスの素っ頓狂な声に俺のかすれ声が続いた。
「ということは、今は十八歳以下の代表…?」
「そう思って調べたんですけどね。名前がないんですよ」
「ない?」
「はい。次の世代の代表には呼ばれてないみたいですね」
「そうなのか…何でだろう?」
「さあ…そこまでは」
うん、まあそうだろうな。ていうか、そこまで調べてくれただけでも感謝だ。
川崎はネットで情報を集めるのが得意らしい。日本だけじゃなく海外のサッカー情報も詳しかった。
それにしても、中井君。そこまで凄い人だったんだな。
「しかし、ますます謎が深まるな。何でこんな学校に来たんやろな?」
「うん…」
今の話を聞いていたのは、俺とヤス。後は教えてくれた川崎だけ。
「一応黙っといてくれ。何か事情があるんだろうからさ」
俺はキャプテンとして二人にそう命じた。
美緒ちゃんの黄色い声に乗ってサッカー部が駆ける。
「女の子の声ってええなぁ」
「ほんとに。今まで男ばっかりでむさ苦しかったからなぁ」
ヤスと北村がしみじみとそんな言葉を交わしている。
「それにしても練習しんどいなぁ…」
「ほんとに。今まで俺達だけでゆるい練習してたんだなぁ…」
サッカーの強豪校にいた中井君の練習は、今までの俺達の練習と比べてとてもハードだった。
サッカーのことになると中井君は厳しかった。普段のヘナヘナした態度はどこかへ飛んで行ってしまうようだった。
「それにしてもやなぁ」
やっと迎えた休憩時間。ヤスが俺の隣に座って言った。
「何で中井君は転校して来たんかな?」
「え?」
「中井君のいた学校は全国にも出てる強豪校やろ? それが何でこんな新設校になぁ」
「うん…確かにね」
「俺、中井さんのことちょっと知ってるんですよね」
話に入って来たのは一年生のGK川崎。
中井君の強烈なシュートを何度も受けて、痛そうに腕をさすっている。
「中学の時、十五歳以下の日本代表がうちの学校と練習試合したんすよ。確かその時に中井さんいましたよ。背番号10でエースでしたね」
「日本代表!?」
「しかもエース…」
ヤスの素っ頓狂な声に俺のかすれ声が続いた。
「ということは、今は十八歳以下の代表…?」
「そう思って調べたんですけどね。名前がないんですよ」
「ない?」
「はい。次の世代の代表には呼ばれてないみたいですね」
「そうなのか…何でだろう?」
「さあ…そこまでは」
うん、まあそうだろうな。ていうか、そこまで調べてくれただけでも感謝だ。
川崎はネットで情報を集めるのが得意らしい。日本だけじゃなく海外のサッカー情報も詳しかった。
それにしても、中井君。そこまで凄い人だったんだな。
「しかし、ますます謎が深まるな。何でこんな学校に来たんやろな?」
「うん…」
今の話を聞いていたのは、俺とヤス。後は教えてくれた川崎だけ。
「一応黙っといてくれ。何か事情があるんだろうからさ」
俺はキャプテンとして二人にそう命じた。