この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
痴漢脳小説 ~秋津高校サッカー部~
第8章 準決勝 武蔵西武戦
スタンドにはあの日の再現のように軽快な音を飛ばすブラスバンド。暑苦しく声を張り上げる応援団。
そしてあの日よりも豪華に作られた数々の横断幕と、風に乗って翻る応援旗。
試合前の練習に出てきた俺達を出迎えたのは、盛大な応援だった。
「うわ、これはまた力入ってるね」
「全く。応援団のほうが俺達よりも盛り上がってるんじゃないの?」
「あはは、確かに。でもこれは負けられなくなったね。武北にも激励されちゃったしね」
武北イレブンはスタンドの一角でこの試合を観戦するだろう。
俺達を目標にしてくれていたとは…
嬉しいようなこそばゆいような。
きっと美浦君はいい奴なんだろうな。友達になれるだろうか。
サッカーを通して俺は自分の世界が少し広くなったような気がして、お尻の辺りがむずむずした。
横断幕や応援旗は、覚えているだろうか、俺達が満腹亭で初勝利のお祝いをしている時に居合わせたおじさんを。あのおじさんが地域に声をかけて作ってくれたんだ。
実は商店街の会長さんだったんだと。
ブラスバンドが奏でるのは、去年颯爽とデビューし、最近世間の目と耳と惹きつけている新人歌手、浅山知代の新曲『You’re my Dreamer』という曲。
俺が大好きな曲で最近は試合前にはずっとこの曲を聞いている。それでブラスバンドにリクエストしてみたんだ。
結局その後、練習が忙しくって、というか死ぬほど厳しくってそのことを忘れてしまっていたんだけど、ちゃんと覚えていてくれたんだ。今日、サプライズで披露してくれた。
嬉しいね。これは力になる。
ブラスバンドの連中に手を振ると、みんな演奏中で楽器からは手を離せなかったけど、それでも目線と笑顔で答えてくれた。
そしてあの日よりも豪華に作られた数々の横断幕と、風に乗って翻る応援旗。
試合前の練習に出てきた俺達を出迎えたのは、盛大な応援だった。
「うわ、これはまた力入ってるね」
「全く。応援団のほうが俺達よりも盛り上がってるんじゃないの?」
「あはは、確かに。でもこれは負けられなくなったね。武北にも激励されちゃったしね」
武北イレブンはスタンドの一角でこの試合を観戦するだろう。
俺達を目標にしてくれていたとは…
嬉しいようなこそばゆいような。
きっと美浦君はいい奴なんだろうな。友達になれるだろうか。
サッカーを通して俺は自分の世界が少し広くなったような気がして、お尻の辺りがむずむずした。
横断幕や応援旗は、覚えているだろうか、俺達が満腹亭で初勝利のお祝いをしている時に居合わせたおじさんを。あのおじさんが地域に声をかけて作ってくれたんだ。
実は商店街の会長さんだったんだと。
ブラスバンドが奏でるのは、去年颯爽とデビューし、最近世間の目と耳と惹きつけている新人歌手、浅山知代の新曲『You’re my Dreamer』という曲。
俺が大好きな曲で最近は試合前にはずっとこの曲を聞いている。それでブラスバンドにリクエストしてみたんだ。
結局その後、練習が忙しくって、というか死ぬほど厳しくってそのことを忘れてしまっていたんだけど、ちゃんと覚えていてくれたんだ。今日、サプライズで披露してくれた。
嬉しいね。これは力になる。
ブラスバンドの連中に手を振ると、みんな演奏中で楽器からは手を離せなかったけど、それでも目線と笑顔で答えてくれた。