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痴漢脳小説 ~秋津高校サッカー部~
第8章 準決勝 武蔵西武戦
「行け~! 走れ~っ!!」
「岡島君!」

 スタンドの秋高陸上部から大きな声援が上がる。

 オカが左サイド、カウンターの先陣を切って駆けている。

 永友のクロスをカットした津奈木がヤスへボールを渡し、ヤスからのボールはピタリと左サイドを走るオカの前へ落ちた。

 相手DF小間野が必死で追いすがるも、スピードに乗ったオカの足は止まらない。あっという間に敵陣深くまで切り込んだ。

 センターバック七澤が詰めてくる、その一瞬。七澤の横を鋭いパスが通った。
 オカのほうへ注意を向け足を運んだ瞬間のパスに、七澤は反応出来なかった。

 オカの奴、こんな時だってのに落ち着いている。
 あのパスのタイミングは、ヒデが武北との練習試合の前に伝授したものだ。

 痴漢の教えはきっちりとオカの血肉になり、秋高サッカー部にも根付いている。

 そのパスに走り込むのはストライカー、ヤマ。
 もう一人のセンターバック田丸の裏に抜け出し、目一杯足を伸ばす。

 残念ながら僅かにタイミングが合わず、勢いのないシュートはGKにキャッチされたが、この試合始まって以来の大きなチャンスに秋高応援団は湧いた。

「加藤さんの情報通りだね」
「ああ。七澤も田丸も、正面からぶつかると強いけど、裏への反応が遅い」
「うん。今はタイミングが微妙につかめなくて少しパスがずれちゃったけどね。何度でも行くよ」

 オカは胸の高さで俺とハイタッチを交わして、力強い足取りでプレーに戻った。
 最後のパスの瞬間、恐ろしく落ち着いていた。ちゃんとパスコースのずれも見えていたみたいだ。

 自信を持ったことで余裕が生まれた。そういうことだろうか。

 今のカウンターで秋高イレブンは勝機を見出し活気付いた。
 少しずつ、試合の流れが変わってきている。
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