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痴漢脳小説 ~秋津高校サッカー部~
第2章 サッカー部快進撃! からの…
僕はね、と中井君は俺に向き直った。
「こっちではサッカーをするつもりはなかった。もうやめてしまおうと思ってた。だから誰も僕のことを知らない、しかも出来たばかりの学校に来たんだ。世代別の代表とはいえ世間的な知名度はないからね。静岡を遠く離れたかったんだ。
でも、やっぱりサッカー部が気になった。見に行ったら紅白戦をやっていた。
そしたらゾノ君が声をかけてくれた。僕はやっぱりサッカーがしたかった。だから嬉しかったんだ」
誰も言葉がなかった。
事件? 中井君は何をしたんだ?
「もしかしたら僕は、またみんなに迷惑をかけてしまうかもしれない。もしみんなが邪魔だと思うのなら僕はサッカー部を出て行く」
「迷惑なんて…!」
声を上げたのは美緒ちゃん。
その視線は俺へと移る。「キャプテンも何か言って下さい」という意味だろう。
俺だって中井君を手放す気はない。こんな優秀な人材をみすみすリリース出来るほど我がサッカー部は人材豊かじゃない。
「中井君。俺達中井君のおかげでやっと勝てたんだぜ。練習も考えてくれて俺達も少しは上手くなれたと思うし。いてくれて俺達は助かってるよ」
なあ、と周りを見ればムードメーカーの津奈木が大きく頷いてくれた。それを見たみんなも。
「というわけだ。中井君、どうよ?」
「ありがとう」
中井君は部員を見渡して、もう一度「ありがとう」と言った。
紅白戦に誘った時と同じ、いい笑顔だった。
中井君は本当にサッカーが好きなんだ。
「日本代表からも外されて、もう僕にはここでサッカーをするしかないんだ。
みんな、これからもよろしく」
「こちらこそ、よろしくな。みんなもいいよな?」
「当然や」
真っ先に立ち上がったのは浪花節が大好物な、関西人のヤス。
「中井君の練習厳しいけどな、おかげで上手くなれてる気がするわ」
「確かに…足が速いだけの僕でも試合で活躍できたし」
続いたのはオカ。去年の入部時にはサッカー初心者ながらチーム一の俊足。
サイドバックとしてそのスピードを活かして今日の試合でも攻守に活躍していた。
「こっちではサッカーをするつもりはなかった。もうやめてしまおうと思ってた。だから誰も僕のことを知らない、しかも出来たばかりの学校に来たんだ。世代別の代表とはいえ世間的な知名度はないからね。静岡を遠く離れたかったんだ。
でも、やっぱりサッカー部が気になった。見に行ったら紅白戦をやっていた。
そしたらゾノ君が声をかけてくれた。僕はやっぱりサッカーがしたかった。だから嬉しかったんだ」
誰も言葉がなかった。
事件? 中井君は何をしたんだ?
「もしかしたら僕は、またみんなに迷惑をかけてしまうかもしれない。もしみんなが邪魔だと思うのなら僕はサッカー部を出て行く」
「迷惑なんて…!」
声を上げたのは美緒ちゃん。
その視線は俺へと移る。「キャプテンも何か言って下さい」という意味だろう。
俺だって中井君を手放す気はない。こんな優秀な人材をみすみすリリース出来るほど我がサッカー部は人材豊かじゃない。
「中井君。俺達中井君のおかげでやっと勝てたんだぜ。練習も考えてくれて俺達も少しは上手くなれたと思うし。いてくれて俺達は助かってるよ」
なあ、と周りを見ればムードメーカーの津奈木が大きく頷いてくれた。それを見たみんなも。
「というわけだ。中井君、どうよ?」
「ありがとう」
中井君は部員を見渡して、もう一度「ありがとう」と言った。
紅白戦に誘った時と同じ、いい笑顔だった。
中井君は本当にサッカーが好きなんだ。
「日本代表からも外されて、もう僕にはここでサッカーをするしかないんだ。
みんな、これからもよろしく」
「こちらこそ、よろしくな。みんなもいいよな?」
「当然や」
真っ先に立ち上がったのは浪花節が大好物な、関西人のヤス。
「中井君の練習厳しいけどな、おかげで上手くなれてる気がするわ」
「確かに…足が速いだけの僕でも試合で活躍できたし」
続いたのはオカ。去年の入部時にはサッカー初心者ながらチーム一の俊足。
サイドバックとしてそのスピードを活かして今日の試合でも攻守に活躍していた。