この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
痴漢脳小説 ~秋津高校サッカー部~
第3章 蘇れ、サッカー部!
「武北か。勝ち目ないな」

 言い切ったのはイソ。

「噛ませ犬ですかね」

 今度は一年GK川崎。

 以前の俺達ならご期待通り美味しく噛ませて差し上げるのだけど、今はそうはいかない。

 と、言いたいところだが。

 今の俺達はその「以前の俺達」よりもひどいかもしれない。
 最近のゾンビはアグレッシブだからな、バイク乗ったりするからな。今の俺達はゾンビ以下だ。ろくに練習もしないのに腹が減って飯を食うだけの、腐れゾンビサッカー部だ。

「そうは言ってもやらなあかんで。学校でやるんやし見物もおるやろ。二試合続けて無様な負け方したら、ほんまに学校に居場所なくなるで」
「確かになぁ…」

 再びどんよりとした空気が、今度は満腹亭に満ちる。

「でもさ、逆に考えればチャンスじゃないのかな」

 自信なさそうな声でオカが言う。大人しくて内気なオカはいつも声が小さい。

「チャンスって?」
「うん…だから、もし強豪の武北に勝つことが出来れば、またみんなに期待してもらえたりとか…するかもなって」
「まあな。でも『勝てれば』だろ?」
「…うん」

 クールなヤマが冷静かつ的確なツッコミを入れる。
 無口な男、『ドラゴン』ことGKの松茂竜彦も頷いている。

 確かにオカの言うとおり、勝つことが出来ればストップ安のサッカー部の株価も再び上がるだろう。
 だけどもヤマの言うとおり、武北は勝つのが難しい相手だ。インターハイ予選での敗退を受けて是が非でも勝ちに来るだろう。

「せめてヒデが復活してくれればね」

 俺の言葉にみんなの視線がヒデに集まる。
 
 ヒデは今日部活には来なかった。夕食も遠慮する、と言ってきた。
 そのヒデを強引に引っ張り出してきた。練習試合のこともあるし、ヒデみたいな天才選手をこのまま終らせるのはもったいない、というのもある。

 もう少し正直に言えば、ヒデがいなくなってまた勝ち星に見放された弱々サッカー部に戻るのがイヤだった。

 みんなの視線の中でヒデは居心地悪そうに体を縮みこませた。
/195ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ