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痴漢脳小説 ~秋津高校サッカー部~
第3章 蘇れ、サッカー部!
 試合開始のホイッスルが高々と響いた。

 序盤は武北ペース。
 エースの美浦と竹田のツートップは強烈な攻撃を仕掛けてきた。

 秋高サッカー部はヒデの指導の下生まれた新しい守備体制で迎え撃った。
 新しくスタメンに抜擢された一年生、本多は粘り強い守備が持ち味。上背はないがしつこくしつこく相手攻撃陣にストレスを与えている。
 本多もタモツもボランチが本職。攻撃は苦手だが守備には定評がある。その二人がセンターバックの井口の前に並び、壁を作る。
 その前に立つヤスが敵が後ろに下げたボールを追いかけ、サイドに逃げたボールは俺とオカ、そしてサイドDFの津奈木と北村がチェックに行く。

 本多が粘りの守備で相手に食らいつき隙を見てタモツがボールを奪い、ヤスへとボールをつなぐ。ヤスは素早く前線へボールを送った。

 左サイドを走るオカへ。惜しくも相手DFに防がれてカウンター攻撃は失敗した。

 だけど、早くもヒデが目指した形が見えたような気がした。
 ヤスに向かってヒデが大きく頷いた。
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