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痴漢脳小説 ~秋津高校サッカー部~
第1章 弱小サッカー部
「よっしゃ、行くぞ~!」

 チームのムードメーカーでチーム一声の大きな男、津奈木が声を上げると他の部員が大きな声で応える。
 久しぶりの試合(人数足りてないけど)に興奮しているのもあるけど、俺の隣に部員達を熱くさせている理由がもうひとつ。

「みんな頑張って~!」

 小さな体をぴょんぴょんさせて、女の子が声援を送っている。

 そう、彼女こそは俺達が待ちに待った、新入部員よりも欲しかった女子マネージャーなのだ。彼女こそ秋高サッカー部女子マネージャー第一号なのだ。
 
 思わずバカボンのパパ口調になってしまうほど俺達は女子マネージャーが欲しかったんだ。

 いやいや、鼻で笑う前に考えてみてくれ。
 練習終わりに「お疲れ様」とか言いながらタオルを差し出してくれる女の子。
 試合に負けた俺達を優しく慰めてくれる女子マネージャー。

 いや、想像でくらい勝たせてくれよ。何なんだ、この負け癖は。

 しかしだ、ここからが大事なんだ。

 この子…可愛いんだ。

 加藤美緒ちゃん。
 小柄で細身。まだ中学生みたいな女の子だけど、入学式の日から二年生の間で話題になっていた期待の美少女なのだ。

 大きなくりくりの目。うすい唇。胸やお尻は残念ながらぺったんこだけど、これはこれで可愛い。
 彼女はまだ成長する。背も大きくなる。背が大きくなれば胸やお尻だってもっと大きくなる。いやいや、小さいままだっていいじゃないか。それはそれで可愛いし、そういうのが好きな男だっているし。

 そんな美少女が他の部ではなく、サッカー部を選んでくれた。
 いいのか、こんな弱々サッカー部で。

 まあ本人が楽しそうだからこれでいいのか。いや、これでいいのだ。
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