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痴漢脳小説 ~秋津高校サッカー部~
第4章 男子の夏
「また大盛り上がりやな」
「全くだよ」
「期待されるんは嬉しいけどな。ちょっと重たいで」
「全くだよ…」
数日前まで校内に充満していた溜め息はきれいに消えうせ、その分が俺達サッカー部の口から吐き出されていた。
だってさぁ、またインターハイ予選の時みたいになったら、って考えたら…
急降下どころか、サッカー部の評価は地面に埋まって見えなくなってしまうよ。
もしそうなったらサッカー部改めゾンビ部としてやっていくしかないかも。
「もうやるしかないね」
そう言うのはヒデ。
一体何があったのか、練習試合が決まった翌日からのヒデの絶好調ぶりときたら半端じゃない。めざましテレビの占いでヒデだけ別枠で毎日絶好調に指定されているのだろうか。カトパンに名指しで「君、絶好調!」とか言われちゃったりしてね。
「ヒデよぉ、お前何かあったの?」
「ん?」
「すっげーパワフルじゃん?」
「うん。美緒ちゃんのおかげでね」
「美緒ちゃんのって…あの子何したの?」
「それは内緒。さあ練習しよう。うまくいけば選手権予選では優勝出来るかもしれないよ」
「そーですよぉ」
美緒ちゃんが可愛く割り込んできた。
少し日焼けして、いっそう健康的に可愛く見える。
「だって私達、あの武北に勝っちゃったんですから」
ヒデと目が合うと、美緒ちゃんは恥ずかしそうに顔を赤らめた。
「そうだけどね。そううまくいくかなぁ」
「だから練習あるのみだよ」
ヒデはグラウンドを指差す。
「お、お?」
ヘンな声を上げたかと思うと、ヤスは張り切ってグラウンドに駆けていった。
女子生徒がサッカー部の練習を見学しようと集まっている。
彼女欲しい病のヤスが張り切るのも無理はない。
基本的に女子に縁のないサッカー部員に、女子の応援は何より嬉しい。
梅雨の晴れ間の暑い日。
サッカー部は女子の黄色い声援に乗って厳しい練習をこなした。
というか、女子の前でカッコつけた。
「全くだよ」
「期待されるんは嬉しいけどな。ちょっと重たいで」
「全くだよ…」
数日前まで校内に充満していた溜め息はきれいに消えうせ、その分が俺達サッカー部の口から吐き出されていた。
だってさぁ、またインターハイ予選の時みたいになったら、って考えたら…
急降下どころか、サッカー部の評価は地面に埋まって見えなくなってしまうよ。
もしそうなったらサッカー部改めゾンビ部としてやっていくしかないかも。
「もうやるしかないね」
そう言うのはヒデ。
一体何があったのか、練習試合が決まった翌日からのヒデの絶好調ぶりときたら半端じゃない。めざましテレビの占いでヒデだけ別枠で毎日絶好調に指定されているのだろうか。カトパンに名指しで「君、絶好調!」とか言われちゃったりしてね。
「ヒデよぉ、お前何かあったの?」
「ん?」
「すっげーパワフルじゃん?」
「うん。美緒ちゃんのおかげでね」
「美緒ちゃんのって…あの子何したの?」
「それは内緒。さあ練習しよう。うまくいけば選手権予選では優勝出来るかもしれないよ」
「そーですよぉ」
美緒ちゃんが可愛く割り込んできた。
少し日焼けして、いっそう健康的に可愛く見える。
「だって私達、あの武北に勝っちゃったんですから」
ヒデと目が合うと、美緒ちゃんは恥ずかしそうに顔を赤らめた。
「そうだけどね。そううまくいくかなぁ」
「だから練習あるのみだよ」
ヒデはグラウンドを指差す。
「お、お?」
ヘンな声を上げたかと思うと、ヤスは張り切ってグラウンドに駆けていった。
女子生徒がサッカー部の練習を見学しようと集まっている。
彼女欲しい病のヤスが張り切るのも無理はない。
基本的に女子に縁のないサッカー部員に、女子の応援は何より嬉しい。
梅雨の晴れ間の暑い日。
サッカー部は女子の黄色い声援に乗って厳しい練習をこなした。
というか、女子の前でカッコつけた。