この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
クラス ×イト
第5章 ほころビ 【乾英太2】
「相談――?」

 背の高い瀬山くんは、僕をまじまじと見下ろしている。

 そうしてから――

「乾――お前って」

「な、なに……?」

「ま、いいか。それで、その相談とは?」

「うん。じゃあ、とりあえず座ろう」

 とても強引だったけど、僕は何とか瀬山くんを足止めすることに成功する。僕は元の席に、瀬山くんと向き合って座った。

 さっき瀬山くんが何て言いかけたのか、僕は何となくわかった気がする。「お前って、そんな奴だったか?」――たぶん、そんなことを言おうとしていたのだろう。

 とにかく肝心なことは、ここからどれだけ粘れるかということ。三生が赤緒さんの席を離れるまで、僕は時間を稼ぐ必要があった。

 しかし勢いで「相談」と言ってしまったが、何を話すのかはまるで決まっていない。

「えっと、何か飲まない?」

 良かれと思いそう訊いたけど、それはヤブヘビだった。

「いい。ちょっと、人を待たせてるんだ」

 瀬山くんはそう答え、辺りを見渡そうとしてる。僕は彼の気を逸らそうと焦る。

「それで――相談なんだけども」

「ああ……?」

 瀬山くんの視線を戻すことには成功。けれども、僕の頭の中は真っ白。その結果。

「実は僕――好きな人がいるんだ」

 僕は実際に悩んでいることを、打ち明ける羽目になっていた。
/579ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ