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クラス ×イト
第2章 だメンず 【乾英太1】
そんな僕らの会話に、珍しく割り込む人がいた。
「英太――なんの話、してるんだ?」
「――!」
僕はその姿を見て、思わず身構える。
声をかけて来たのが、澤田裕樹(さわだ ゆうき)だったからだ。
それに対して――
「あ、えっと……」
と、慌てた三生も――
「ああ、別に――」
と、惚けた要二も同じく、僕の顔色を窺っている。それは裕樹への対応を、僕に委ねた。そんな感じだった。
その二人の視線を受け、僕は言う。
「裕樹には、関係ない話だよ」
自分でも、あんまりな言い方だと感じている。だけど僕は、そう言ってしまったんだ。
「へえ。そうかよ……」
それを訊くと裕樹は詰まらなそうにして、僕との間に微妙な空気が漂っている。
だけど裕樹はすぐ背を向けると、何事もなかったように教室の後方へ。赤緒さんたちのグループの中に、ごく自然な感じで加わっていった。
その様子を眺め、要二は僕に訊く。
「いいのかよ。仮にも、中学時代の親友だろ?」
確かにそうだった。僕と裕樹は中学から同じクラス。ずっと、仲良くしていたけど……。
「別に。高校に来てからの裕樹は、すっかり変わっちゃったし。今では、もう――」
そう言いながらも僕は、教室の後ろで愉しげにしてる裕樹の姿を見た。
「高校デビューか……」
その時、要二がいみじくもそう呟いている。
「英太――なんの話、してるんだ?」
「――!」
僕はその姿を見て、思わず身構える。
声をかけて来たのが、澤田裕樹(さわだ ゆうき)だったからだ。
それに対して――
「あ、えっと……」
と、慌てた三生も――
「ああ、別に――」
と、惚けた要二も同じく、僕の顔色を窺っている。それは裕樹への対応を、僕に委ねた。そんな感じだった。
その二人の視線を受け、僕は言う。
「裕樹には、関係ない話だよ」
自分でも、あんまりな言い方だと感じている。だけど僕は、そう言ってしまったんだ。
「へえ。そうかよ……」
それを訊くと裕樹は詰まらなそうにして、僕との間に微妙な空気が漂っている。
だけど裕樹はすぐ背を向けると、何事もなかったように教室の後方へ。赤緒さんたちのグループの中に、ごく自然な感じで加わっていった。
その様子を眺め、要二は僕に訊く。
「いいのかよ。仮にも、中学時代の親友だろ?」
確かにそうだった。僕と裕樹は中学から同じクラス。ずっと、仲良くしていたけど……。
「別に。高校に来てからの裕樹は、すっかり変わっちゃったし。今では、もう――」
そう言いながらも僕は、教室の後ろで愉しげにしてる裕樹の姿を見た。
「高校デビューか……」
その時、要二がいみじくもそう呟いている。