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クラス ×イト
第2章 だメンず 【乾英太1】
裕樹と同じ高校で、しかも同じクラスだったこと。入学当初の僕にしてみれば、それはとても心強く。何よりも嬉しかった。
でも高校に来てから、初めて会った時――僕は驚く。
裕樹は服装も髪型も、中学時代とはまるで違っていた。僕と同じ感じだった眼鏡も、コンタクトに変えたりしていて。
僕だって初めは、そんなに気にした訳でもなかった。ちょっぴりオシャレになっただけ、他は何も変わらない、とそう思っていた。
だけど外見を変えた裕樹は、性格までとても明るくなったように見えて。実際にクラスに溶け込めない僕を尻目に、どんどん新しい友達を増やしていった。
次第に僕の目には、裕樹が別人のように映るようになってゆく。別にそれを『高校デビュー』とか言って、揶揄しようだなんて気持ちはない――けれども。
それでも今、赤緒さんのグループに平然と存在する裕樹に、気後れしているのは確かなのだろう。そしてたぶん、それだけでなく――
「……」
裕樹に裏切られたような、そんな感覚が僕の中に芽生えていたのかもしれなかった。
でも高校に来てから、初めて会った時――僕は驚く。
裕樹は服装も髪型も、中学時代とはまるで違っていた。僕と同じ感じだった眼鏡も、コンタクトに変えたりしていて。
僕だって初めは、そんなに気にした訳でもなかった。ちょっぴりオシャレになっただけ、他は何も変わらない、とそう思っていた。
だけど外見を変えた裕樹は、性格までとても明るくなったように見えて。実際にクラスに溶け込めない僕を尻目に、どんどん新しい友達を増やしていった。
次第に僕の目には、裕樹が別人のように映るようになってゆく。別にそれを『高校デビュー』とか言って、揶揄しようだなんて気持ちはない――けれども。
それでも今、赤緒さんのグループに平然と存在する裕樹に、気後れしているのは確かなのだろう。そしてたぶん、それだけでなく――
「……」
裕樹に裏切られたような、そんな感覚が僕の中に芽生えていたのかもしれなかった。