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クラス ×イト
第6章 なりゆキ 【澤田裕樹】
「……」
昼休みにそんな話を聞いてたから、午後の授業にも俺は上の空だった。
中学の頃まで俺は、クラスでも目立たない奴。調度、今の英太たちの三人組と同じ。教室の隅っこで、ひっそりと過ごしていた。
それはそれで悪くもなかったけど、やっぱり物足りなくも感じてた。俺は高校入学をきっかけにして、自分を変えようと考えた。
とは言っても、最初は外見だけの話。眼鏡をコンタクトに変えたり、髪型に気を遣ったり、洒落た雑誌の服装を真似したり。たった、それだけのことだ。
だが教室という場所では、それはかなり重要だったらしい。入学したてで、殆どが知らない顔ばかりだった頃。俺は身を以って、それを思い知るようになった。
今までだったら、俺なんてスルーしてたようなタイプ。次第にそんな連中から、俺は声をかけられたりするようになり。それが『類は友を呼ぶ』なんて、言うのかわからないが……。
ともかく気がついた時には、俺はクラスの中でもイケてる側のグループの一員となった。
たぶん、俺は舞い上がっていたとんだと思う。オシャレな連中に囲まれて、何か気持ちまで強気になっていた。たぶん態度や言葉遣いも、変わっていたと思う。
そんな俺は無意識に、英太のことを蔑んでいたのかもしれない。中学時代から何も変わらない英太を、何処か疎ましく思ったりしていた。
俺の外見だけでない変化を、英太の方も察していたらしい。俺たちが話をしなくなるまで、そんなに長い時間はかからなかった。
昼休みにそんな話を聞いてたから、午後の授業にも俺は上の空だった。
中学の頃まで俺は、クラスでも目立たない奴。調度、今の英太たちの三人組と同じ。教室の隅っこで、ひっそりと過ごしていた。
それはそれで悪くもなかったけど、やっぱり物足りなくも感じてた。俺は高校入学をきっかけにして、自分を変えようと考えた。
とは言っても、最初は外見だけの話。眼鏡をコンタクトに変えたり、髪型に気を遣ったり、洒落た雑誌の服装を真似したり。たった、それだけのことだ。
だが教室という場所では、それはかなり重要だったらしい。入学したてで、殆どが知らない顔ばかりだった頃。俺は身を以って、それを思い知るようになった。
今までだったら、俺なんてスルーしてたようなタイプ。次第にそんな連中から、俺は声をかけられたりするようになり。それが『類は友を呼ぶ』なんて、言うのかわからないが……。
ともかく気がついた時には、俺はクラスの中でもイケてる側のグループの一員となった。
たぶん、俺は舞い上がっていたとんだと思う。オシャレな連中に囲まれて、何か気持ちまで強気になっていた。たぶん態度や言葉遣いも、変わっていたと思う。
そんな俺は無意識に、英太のことを蔑んでいたのかもしれない。中学時代から何も変わらない英太を、何処か疎ましく思ったりしていた。
俺の外見だけでない変化を、英太の方も察していたらしい。俺たちが話をしなくなるまで、そんなに長い時間はかからなかった。