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クラス ×イト
第6章 なりゆキ 【澤田裕樹】
「なあ――週末だし。久しぶりに、カラオケでも行かね?」
放課後になると、護はそんなことを言い出した。
誘われていたは、俺と佳奈と、あとは茜。瀬山は部活があるし礼華は単独行動が多いから、学校帰りに何処か寄る場合は自然とその四人になる。
当然そんな気分じゃなかった、俺。
「今日はパス……」
家に帰って、一人で落ち込んでいたい。そんなこと無意味なのはわかってるが、少なくとも護や佳奈と顔を合わせるよりは遥かにマシだ。
だが護は、そうさせてくれない。俺に顔を寄せると、小声でこんなことを告げた。
「つれねーこと、言うなって。今日はお前のためでも、あるんだぜ」
「は? どういう意味だよ」
「いいから。とにかく、行けって」
「……」
結局は強引な護の誘いを断り切れず、俺は気が進まないままカラオケへ――。
放課後になると、護はそんなことを言い出した。
誘われていたは、俺と佳奈と、あとは茜。瀬山は部活があるし礼華は単独行動が多いから、学校帰りに何処か寄る場合は自然とその四人になる。
当然そんな気分じゃなかった、俺。
「今日はパス……」
家に帰って、一人で落ち込んでいたい。そんなこと無意味なのはわかってるが、少なくとも護や佳奈と顔を合わせるよりは遥かにマシだ。
だが護は、そうさせてくれない。俺に顔を寄せると、小声でこんなことを告げた。
「つれねーこと、言うなって。今日はお前のためでも、あるんだぜ」
「は? どういう意味だよ」
「いいから。とにかく、行けって」
「……」
結局は強引な護の誘いを断り切れず、俺は気が進まないままカラオケへ――。