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クラス ×イト
第2章 だメンず 【乾英太1】
 僕らからしてみれば――少なくとも僕からしたら、それぞれ違ってるようで、その意味では実は似ていた。

 赤緒礼華も――

 藍山栞も――

 澤田裕樹だって――。

 同じ教室に居ながらも、僕はいつだって彼らと一線を画してしまっている。

 そう感じてしまうのって、僕のせいなのかな? いや、たぶんそれだけじゃない。このクラスの中での最下層。それを自覚するから『D3』なのだけれど……。

 何となく常にそれを意識しながら(させられながら)、僕らは呼吸をすることさえ時に息苦しさを感じてしまっていたんだ。

 僕が変われば、それは改善するのかな……とも、考えてみる。だけどそんな疑問すら、皆は感じてないように僕の目には映っていた。


 なんか、やっぱり不公平だよ……。


 僕がそんな風に、感じていた時。


「あーあ、たまに違った話を振ってみたが、ひとつも面白くねえな」

 要二が他人事みたいに言うから、僕は少しカチンとして。それだから、僕は要二に言ったんだ。 

「ズルいよ。人ことばかり」

「なんだよ?」

「要二は誰が好きなのか、まだ言ってないでしょ」

「バーカ。俺の場合は、お前らとレベルが違うんだよ」

「なにそれ! 誤魔化さないでくれない。ちゃんと教えてもらうからね」

 珍しく剥きになって、食い下がる僕。

 だって――結局、三生だって答えなかったし、このままでは僕だけ損した気分だ。

 いや別に――藍山さんのことが好きだって、言ったつもりはないのだけども……。

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