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クラス ×イト
第6章 なりゆキ 【澤田裕樹】
「俺……今、そんな気分じゃ……ないし」
俺は赤くなった顔を背け、ポツリと言う。
それを見て茜は、くすっと笑った。
「うん。裕樹は佳奈のこと、好きなんだもんねー」
「ああ、そうだよ! わかってるなら、なんでこんなことしてんだよ?」
「うーん……。私ってぇ、落ち込んでる男の子に、弱いって言うかさぁ」
「知らねえーって。俺、別に慰めてくれなんて言ってねーし」
「だけど、男の人ってさぁ。落ち込んでる時でも、エッチなことで忘れられるんでしょ? だから私、裕樹を元気にしてあげたいって思ったんだ」
「なんだよ……それ。そんな簡単に――」
俺がそう言いかけた時だ。
「じゃあ、正直に答えてくれる」
「は? なにを――」
茜は身体を起こすと、戸惑う俺の上に馬乗りになる。
そして俺を見下ろすと、こう訊いた。
「裕樹は、私のおっぱい――見たくないの?」
ベッドの上に寝そべりながら、下から見上げる茜の胸は迫力が違う。
俺は思わずゴクリと唾を呑み込み、絞り出すように言った。
「み……見たい、けども」
正直に言えっていうから、そんなの仕方ないだろ。自分に言い訳しながらも、俺を襲ったのはある種の敗北感だったのだろう。
それでも――
「フフ――いいよ。じゃあ、見せてあげるね」
茜がそう言いながら、ゆっくりとブラウスのボタンを外し始めるのを見てたら。敗北感とかそんな気持ちがすっ飛んで行き、それを覆うように全く違うものが昂揚してくるようで……。
俺は男としての自分のそんな部分が、とても嫌だと感じた。
俺は赤くなった顔を背け、ポツリと言う。
それを見て茜は、くすっと笑った。
「うん。裕樹は佳奈のこと、好きなんだもんねー」
「ああ、そうだよ! わかってるなら、なんでこんなことしてんだよ?」
「うーん……。私ってぇ、落ち込んでる男の子に、弱いって言うかさぁ」
「知らねえーって。俺、別に慰めてくれなんて言ってねーし」
「だけど、男の人ってさぁ。落ち込んでる時でも、エッチなことで忘れられるんでしょ? だから私、裕樹を元気にしてあげたいって思ったんだ」
「なんだよ……それ。そんな簡単に――」
俺がそう言いかけた時だ。
「じゃあ、正直に答えてくれる」
「は? なにを――」
茜は身体を起こすと、戸惑う俺の上に馬乗りになる。
そして俺を見下ろすと、こう訊いた。
「裕樹は、私のおっぱい――見たくないの?」
ベッドの上に寝そべりながら、下から見上げる茜の胸は迫力が違う。
俺は思わずゴクリと唾を呑み込み、絞り出すように言った。
「み……見たい、けども」
正直に言えっていうから、そんなの仕方ないだろ。自分に言い訳しながらも、俺を襲ったのはある種の敗北感だったのだろう。
それでも――
「フフ――いいよ。じゃあ、見せてあげるね」
茜がそう言いながら、ゆっくりとブラウスのボタンを外し始めるのを見てたら。敗北感とかそんな気持ちがすっ飛んで行き、それを覆うように全く違うものが昂揚してくるようで……。
俺は男としての自分のそんな部分が、とても嫌だと感じた。