この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
クラス ×イト
第6章 なりゆキ 【澤田裕樹】
 とりあえず、俺はズボンを履き。早く帰りたいな、なんて思ってる。

 もう茜がどうこうとか、言いたい訳でも言えるはずもなく。とにかく、早く一人になりたかった。


「ええっ、ウソ!」

 すると、自分の携帯を見て、突如そんな声を上げてるのは茜だ。

「どうしたんだよ?」

 俺がそう訊ねると――

「ゴメン、裕樹! もう、帰って!」

 茜はそう言って、顔の前で両手を合わせた。

「いや、そのつもりだけど」

「いいから、早く!」

「オイ……なんだよ?」

 慌てる茜に手を引かれ、俺は戸惑いながらも玄関に向かう。

 すると、その時だ。

 カン、カン――と足早に階段を駆け上がる音。それを耳にして、茜の顔色が変わる。

「玄関はダメ。裕樹、こっちに来て!」

「わ、わかった」

 珍しく慌てる茜の様子が、状況がわからない俺にも危機感を伝えた。俺は茜に指図されるまま、靴と鞄を手にしてベランダに出る。

 調度その時、玄関の方から――カチャ――と鍵の開く音が聴こえていた。もう俺にしても、茜の慌てる理由を大よそ理解してる。

「いい? じっとしててね」

 俺は黙ってコクリと頷き。ベランダのサッシが、パタンと閉じられた。
/579ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ