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クラス ×イト
第7章 アらガう 【堂林亮伍】
我が城平高校バスケ部は、歴史的に言えば弱小チームに過ぎなかった。実際、長らく一回戦敗退を繰り返してきたという不名誉な記録が残る。
だが俺が一年だった去年の県大会で、ついにその不名誉に終止符を打つことに成功。創部以来初めての快進撃は、ベスト8まであと一歩という処まで続いた。
負けた相手は、全国大会に出場経験もある強豪校。大激戦だった。その試合、俺はベンチ観戦だったが、あの時の興奮と悔しさはこの胸に刻みつけている。
そして俺も二年でレギュラーの座を掴み、今年こそはと闘志が燃え盛っていた。
迷いなく淀みなく突き進む俺にも、一つだけ気がかりなことはある。俺は使ったタオルを海藤に返すと、期せずして憂慮したことを口にしていた。
「瀬山の奴、今日も練習サボりやがって」
瀬山宗助――この男がいなかったら、去年の大躍進はあり得はしない。それは十分に認めた上で――。
「そうだね。最近、休みがち……どうしたんだろうね?」
「知らん。でもよ――つるんでる連中が、良くないんじゃねーの」
「あ、さっきの二人もそうだよね。だけど、そんなこと……」
「あんな浮ついた奴らといるから、きっと瀬山まで温くなってるんだよ。大体、顧問もキャプテンもアイツに甘いんだ。実力が飛び抜けてるのは認めるが、バスケは一人でやるものじゃない!」
「きっと、事情があるんだよ」
海藤はそう言うと、熱くなった俺を冷ますように、柔らかな笑みを向けた。
だが俺が一年だった去年の県大会で、ついにその不名誉に終止符を打つことに成功。創部以来初めての快進撃は、ベスト8まであと一歩という処まで続いた。
負けた相手は、全国大会に出場経験もある強豪校。大激戦だった。その試合、俺はベンチ観戦だったが、あの時の興奮と悔しさはこの胸に刻みつけている。
そして俺も二年でレギュラーの座を掴み、今年こそはと闘志が燃え盛っていた。
迷いなく淀みなく突き進む俺にも、一つだけ気がかりなことはある。俺は使ったタオルを海藤に返すと、期せずして憂慮したことを口にしていた。
「瀬山の奴、今日も練習サボりやがって」
瀬山宗助――この男がいなかったら、去年の大躍進はあり得はしない。それは十分に認めた上で――。
「そうだね。最近、休みがち……どうしたんだろうね?」
「知らん。でもよ――つるんでる連中が、良くないんじゃねーの」
「あ、さっきの二人もそうだよね。だけど、そんなこと……」
「あんな浮ついた奴らといるから、きっと瀬山まで温くなってるんだよ。大体、顧問もキャプテンもアイツに甘いんだ。実力が飛び抜けてるのは認めるが、バスケは一人でやるものじゃない!」
「きっと、事情があるんだよ」
海藤はそう言うと、熱くなった俺を冷ますように、柔らかな笑みを向けた。