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クラス ×イト
第8章 ウそツき 【瀬山宗助】
「変って?」
俺がそう訊くと――
「なんか怒ってるつーか。完全にシカトとも違うけど、態度が何かピリピリしてる。今朝だって俺が話しかけてんのに、気のない感じで目もろくに合わせようとしねーし」
護はそんな風に話した。
それを聞いた俺は、やはり仲間の一人である澤田裕樹の方を見た。
裕樹は俺たちの側に来る様子もなく、自分の席に黙って佇んでいる。そう言われれば、やや元気はない。
「心当たりは?」
「全然――寧ろ俺なんて、感謝されてもいいくらいだろ」
「感謝?」
「ああ、実はさ――」
護はそう切り出すと、週末に四人でカラオケに行った話を俺に聞かせた。
「……」
それを耳にしながら、俺はその時に一緒だったという、山村佳奈と市原茜の様子を窺う。特に変わった様子のない市原に対して、山村の方は何となくだが物憂げにも見える。
ふーん……。まあ、色々と問題はありそうだな。その雰囲気だけを何となく察し、俺は護にこう言った。
「そうだな――近い内に、それとなく裕樹と話してみるさ。それまではお前も、あんまり気にするなよ」
「そうか。頼むな」
護は安心したように答えると、市原の側へ。それから二人で、楽しげに話し始めた。
俺がそう訊くと――
「なんか怒ってるつーか。完全にシカトとも違うけど、態度が何かピリピリしてる。今朝だって俺が話しかけてんのに、気のない感じで目もろくに合わせようとしねーし」
護はそんな風に話した。
それを聞いた俺は、やはり仲間の一人である澤田裕樹の方を見た。
裕樹は俺たちの側に来る様子もなく、自分の席に黙って佇んでいる。そう言われれば、やや元気はない。
「心当たりは?」
「全然――寧ろ俺なんて、感謝されてもいいくらいだろ」
「感謝?」
「ああ、実はさ――」
護はそう切り出すと、週末に四人でカラオケに行った話を俺に聞かせた。
「……」
それを耳にしながら、俺はその時に一緒だったという、山村佳奈と市原茜の様子を窺う。特に変わった様子のない市原に対して、山村の方は何となくだが物憂げにも見える。
ふーん……。まあ、色々と問題はありそうだな。その雰囲気だけを何となく察し、俺は護にこう言った。
「そうだな――近い内に、それとなく裕樹と話してみるさ。それまではお前も、あんまり気にするなよ」
「そうか。頼むな」
護は安心したように答えると、市原の側へ。それから二人で、楽しげに話し始めた。