この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
クラス ×イト
第8章 ウそツき 【瀬山宗助】
 あの西が気にかけている相手だということに加え、つい先週には期せずして乾の気持ちも聞いている。俺が脈絡もなくそれを口に出したのは、それらの事情も手伝ってのことだ。

 そして何故かわからないが、この一風変わった藍山という女に、俺は刺激を受けてしまっている。話してみて、面白いと感じたのだ。誰かとの会話をそんな風に感じるなんて、俺にしてみれば滅多にあることではない。

 最も会話としては、まだほとんど成立してはいないが……。

 藍山はふっとため息をつくと、読み止しの本に栞を挟みそれをパタッと閉じた。それから不愉快そうな瞳で俺を見据える。

 そうして口にした言葉が――

「暇つぶしなら、他を当たったら」

 また何とも、取りつく島もないものだった。

「暇つぶしじゃない。俺はお前に興味があるんだよ」

「どんな風に?」

「え……?」

 それを訊き返された時に、俺は些か面食らう。「どうして?」と問われるのに比べれば、それは遥かに答え難かった。

 そんな藍山を改めて「面白い」と感じる――が、そう言ってしまうのはあまりにもガキっぽい。俺はやや考えた後に、こんなことを口にしていた。

「たぶん……似ているから。俺はお前に、シンパシーを抱いたんだ」

 急いで提出したその解答は、自分でも意外なものとなった。
/579ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ