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クラス ×イト
第8章 ウそツき 【瀬山宗助】
 話は逸れる。僅かながら、俺の周囲のことを語っておきたい。

 俺の父親は所謂、地元の名士というやつだ。というか、本人が自慢げに俺にそう話したことがあった。

 昔からの大地主の家系ということもあり、所有する土地を生かし不動産業を始めたのは祖父の代でのこと。そして、不動産で得た資金を元に幅広く事業を展開したのが、家督を継いだ俺の父親だった。

 地元を中心に、ホームセンターや飲食店、ガソリンスタンド等。新たに様々な店舗を経営に乗り出し、概ね成功を収めている。

 しかし――東京資本の大型チェーン店の地方進出が著しくなったこの十年に於いては、流石に分が悪く苦戦を強いられているらしい。それでも地元の事業主同士で協力(結託?)すると、縄張りを侵されまいと必死のようだ。

 俺から見た父親の印象を端的に表すなら、それは『えせセレブ』くらいか。派手好きでプライドと気位は高くとも、そこは田舎の成り上がり者。

 何処かあか抜けてなく、はっきり言ってダサかった。

 自ら地元の名士を名乗るくらいだから、一応その顔は広い。その人脈には、市議とかもいれば、中には裏稼業の連中もいて……。

 少なくとも俺は、怪しい金融屋との付き合いを知っていた。
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