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クラス ×イト
第8章 ウそツき 【瀬山宗助】
明け方――。
『――宗助』
微睡の中でその声を聞くと、ふっと柔らかなものが唇に触れた。
「ん……?」
俺が目を覚ますと――
「起きたの?」
俺の横で礼華が、微笑みを浮べている。
「何時?」
「まだ、六時前よ」
「それじゃあ、一旦――部屋に戻るかな」
俺はそう言いながら、身体を起こすと大きく伸びをした。それから、まだベッドに寝ている礼華に言う。
「礼華。お前、さっき――」
「どうか、した?」
「いや……いいんだ」
それを質すことには、大した意味はない。そう感じた俺は、起き上がるとズボンとシャツを身に着けた。
「じゃあ、また学校でな」
俺がそう言うと、礼華はくすっとした笑みを零す。
「そう言いながら、サボらないでよね」
「ああ……たぶん、大丈夫」
「それとね――」
「ん?」
「私――もう一度、佳奈と話してみる。流石に今まで通りとは、いかないかもしれないけれど……。瀬山の周囲を、あまり乱しておきたくはないから」
そう話す礼華は、昨日とは別人のように穏やかだった。
「俺のことはいいけど――礼華がそうすることには、賛成だ」
俺はそう言って、礼華に微笑みを返す。
『――宗助』
微睡の中でその声を聞くと、ふっと柔らかなものが唇に触れた。
「ん……?」
俺が目を覚ますと――
「起きたの?」
俺の横で礼華が、微笑みを浮べている。
「何時?」
「まだ、六時前よ」
「それじゃあ、一旦――部屋に戻るかな」
俺はそう言いながら、身体を起こすと大きく伸びをした。それから、まだベッドに寝ている礼華に言う。
「礼華。お前、さっき――」
「どうか、した?」
「いや……いいんだ」
それを質すことには、大した意味はない。そう感じた俺は、起き上がるとズボンとシャツを身に着けた。
「じゃあ、また学校でな」
俺がそう言うと、礼華はくすっとした笑みを零す。
「そう言いながら、サボらないでよね」
「ああ……たぶん、大丈夫」
「それとね――」
「ん?」
「私――もう一度、佳奈と話してみる。流石に今まで通りとは、いかないかもしれないけれど……。瀬山の周囲を、あまり乱しておきたくはないから」
そう話す礼華は、昨日とは別人のように穏やかだった。
「俺のことはいいけど――礼華がそうすることには、賛成だ」
俺はそう言って、礼華に微笑みを返す。