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クラス ×イト
第8章 ウそツき 【瀬山宗助】
「――!」
教室を出ると、所在なさげに廊下に佇んでいたのは――乾英太。
この前、初めて話したばかりの乾に、俺は自然と声をかける。
「元気ないみたいに、見えるぞ」
「あ……せ、瀬山くん」
突如として親しげな俺に、乾としては当然の反応か。
「どうした?」
「あ、いや……別に」
と、口籠る乾。
この時、俺は特に深く考えた訳でもない。
「天気もいいし――一緒に外で、飯でも食わないか?」
「え……僕と?」
俺は面食らう乾を強引に連れ出し、中庭へと向かった。