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クラス ×イト
第9章 けつダン 【去河要二】
俺がそんな事情を伝えると――
「おじさんが……癌?」
英太も、かなり驚いたみたいだった。
「まあな。来月には、手術だとよ」
「それで……手術すれば、治るの?」
「それは、わかんねーよ……。親父、医者嫌いだったからな。早期発見ってわけにも、いかなかったんだろ。まあ、医療も進歩してるって話だし、あんまり深刻には考えねえようにしてるけどよ」
「そ、そうだよ。僕の親戚にも癌になった人がいたけど、今は普通に仕事だってしてるって聞いてるんだ。だからさ――きっと、大丈夫じゃないかな」
「そうだと、いいがな……」
「じゃあ、要二が休学するのって――」
「親父は来週から入院だ。とりあえず、俺が店の手伝いをする」
「おじさんの――手術が終わるまで?」
「……」
「要二?」
そっから先のことを、話すべきか。俺は少し悩んだ。だが結局、英太には話しておこうと決める。
「英太――俺、そのまま学校、辞めるかもしんねー」
「え……な、なんで?」
「親父が仕事に戻れるならいい。だがもし、そのまま入院なんてことになったら……。手術もあるし、金だってかかる。家にはまだ、小学生の妹だっているんだ。そう考えれば、俺が呑気に高校なんて、行ってられねえだろ?」
「そ……そんな」
「英太――俺はもう、覚悟してるんだぜ」
「おじさんが……癌?」
英太も、かなり驚いたみたいだった。
「まあな。来月には、手術だとよ」
「それで……手術すれば、治るの?」
「それは、わかんねーよ……。親父、医者嫌いだったからな。早期発見ってわけにも、いかなかったんだろ。まあ、医療も進歩してるって話だし、あんまり深刻には考えねえようにしてるけどよ」
「そ、そうだよ。僕の親戚にも癌になった人がいたけど、今は普通に仕事だってしてるって聞いてるんだ。だからさ――きっと、大丈夫じゃないかな」
「そうだと、いいがな……」
「じゃあ、要二が休学するのって――」
「親父は来週から入院だ。とりあえず、俺が店の手伝いをする」
「おじさんの――手術が終わるまで?」
「……」
「要二?」
そっから先のことを、話すべきか。俺は少し悩んだ。だが結局、英太には話しておこうと決める。
「英太――俺、そのまま学校、辞めるかもしんねー」
「え……な、なんで?」
「親父が仕事に戻れるならいい。だがもし、そのまま入院なんてことになったら……。手術もあるし、金だってかかる。家にはまだ、小学生の妹だっているんだ。そう考えれば、俺が呑気に高校なんて、行ってられねえだろ?」
「そ……そんな」
「英太――俺はもう、覚悟してるんだぜ」