この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
クラス ×イト
第9章 けつダン 【去河要二】
「――!?」
佐倉先生は、驚いたようにして顔色を変えてた。それは今度こそ俺の気持ちが、正確に伝わった証拠。
だがそれだけでは、やはり越えられない壁ってやつが、あるんだろ。先生が俺のことどう思ってるのかって、それ以前の部分に於いてだ。
だから佐倉先生は、優しく微笑むんだ。その顔はとても綺麗だったけども、それはやはり俺には大人の顔に見えた。
「先生ね――今とても、嬉しいの。ううん、清々しいって言うべきなのかな。だからこそ、去河くんの気持ちは真っ直ぐ過ぎて――凄く眩しいって感じてしまうの。たぶん先生は、もう……君と同じような気持には、なれないってことだと思うわ」
「……」
「ありがとうね。それと、ごめんなさ――」
「先生!」
俺が先生の言葉を遮ったのは、別にフラれるのが怖かったわけじゃねえ。つーか、このままじゃフラれて落ち込むことすら、できそうもなかったから……。
「俺だってよ……先生と付き合えるなんて、そう思うほど脳天気な奴じゃねえ。だが、違うんだよ。それじゃ、足りねーんだ!」
「……?」
「キショオタが何言ってやがるとか、デブは勘弁って、別にそれだっていいんだ。だからさ……頼むから、ちゃんとフッてくれよ。ガキの初恋がどうとか、生徒と教師だからとか……そんな理由じゃ、嫌だから……」
「去河……くん?」
その時の佐倉先生は、俺が何を言ってるのか、わからなかったんだろうな……。
だが、ともかく――
「俺はもう、大人になるって――そう決めてんだよ!」
俺は自分の想いだけは、全て吐き出せたんだと思う。
佐倉先生は、驚いたようにして顔色を変えてた。それは今度こそ俺の気持ちが、正確に伝わった証拠。
だがそれだけでは、やはり越えられない壁ってやつが、あるんだろ。先生が俺のことどう思ってるのかって、それ以前の部分に於いてだ。
だから佐倉先生は、優しく微笑むんだ。その顔はとても綺麗だったけども、それはやはり俺には大人の顔に見えた。
「先生ね――今とても、嬉しいの。ううん、清々しいって言うべきなのかな。だからこそ、去河くんの気持ちは真っ直ぐ過ぎて――凄く眩しいって感じてしまうの。たぶん先生は、もう……君と同じような気持には、なれないってことだと思うわ」
「……」
「ありがとうね。それと、ごめんなさ――」
「先生!」
俺が先生の言葉を遮ったのは、別にフラれるのが怖かったわけじゃねえ。つーか、このままじゃフラれて落ち込むことすら、できそうもなかったから……。
「俺だってよ……先生と付き合えるなんて、そう思うほど脳天気な奴じゃねえ。だが、違うんだよ。それじゃ、足りねーんだ!」
「……?」
「キショオタが何言ってやがるとか、デブは勘弁って、別にそれだっていいんだ。だからさ……頼むから、ちゃんとフッてくれよ。ガキの初恋がどうとか、生徒と教師だからとか……そんな理由じゃ、嫌だから……」
「去河……くん?」
その時の佐倉先生は、俺が何を言ってるのか、わからなかったんだろうな……。
だが、ともかく――
「俺はもう、大人になるって――そう決めてんだよ!」
俺は自分の想いだけは、全て吐き出せたんだと思う。