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クラス ×イト
第11章 マえぶレ 【乾英太3】
藍山さんから本を受け取った、この日。その昼休みのこと――。
僕はいつも通り、喜嶋三生と席を寄せ合い弁当を食べていた。二人きりの昼食にも、徐々に慣れてはきていたけども……。
「……」
要二が休学して、もう半月以上が経っていた。僕の隣りに座ってバクバクと弁当を食べていたその姿を思い浮べると、時折寂しくも思ったりもしてる。
昨日、会いに行って元気な様子を見れたのは、とりあえず良かった。だけど、やっぱり早く学校に戻って欲しい。それが僕の正直な気持ちだった。
ふとそんな風に感じて、ちょっとボーっとしていたからだろう。
「英太くん、どうかしたの?」
三生が僕の顔を見て、そう訪ねていた。
「うんん。なんでもないよ」
と、そう答える僕。
要二は頑張ってるのだし、僕がしょげてばかりもいられない。そんな内心を三生に悟られないように、強がって微笑む。
すると三生は、全く違う方向に話の矛先を向けた。
「もしかして、藍山さんのこと考える?」
「ち、違うよ。どうして急に、そんなこと……」
確かに昨日から、頭の中の大半は藍山さんのことだったけど、今現在は実際に違う。だけど三生の口から、彼女の名が出たのは結構意外だった。
やや面食らってる僕に、三生は少し冷かすような雰囲気で言う。
「だって、今日の朝も二人で話してたよね?」
僕はいつも通り、喜嶋三生と席を寄せ合い弁当を食べていた。二人きりの昼食にも、徐々に慣れてはきていたけども……。
「……」
要二が休学して、もう半月以上が経っていた。僕の隣りに座ってバクバクと弁当を食べていたその姿を思い浮べると、時折寂しくも思ったりもしてる。
昨日、会いに行って元気な様子を見れたのは、とりあえず良かった。だけど、やっぱり早く学校に戻って欲しい。それが僕の正直な気持ちだった。
ふとそんな風に感じて、ちょっとボーっとしていたからだろう。
「英太くん、どうかしたの?」
三生が僕の顔を見て、そう訪ねていた。
「うんん。なんでもないよ」
と、そう答える僕。
要二は頑張ってるのだし、僕がしょげてばかりもいられない。そんな内心を三生に悟られないように、強がって微笑む。
すると三生は、全く違う方向に話の矛先を向けた。
「もしかして、藍山さんのこと考える?」
「ち、違うよ。どうして急に、そんなこと……」
確かに昨日から、頭の中の大半は藍山さんのことだったけど、今現在は実際に違う。だけど三生の口から、彼女の名が出たのは結構意外だった。
やや面食らってる僕に、三生は少し冷かすような雰囲気で言う。
「だって、今日の朝も二人で話してたよね?」