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クラス ×イト
第11章 マえぶレ 【乾英太3】
 そのメッセージを受けていたのは、藍山さんと要二の家に行った日の、その深夜近く。

 あの時、藍山さんと話したことを元にして、その夜に僕は小説を書き進めた。実際に彼女と接したことだからスムースに書けたし、その更新分が好評だったとしても、それほど不思議には感じていなかった。

 やはりそこに、リアルがあるから……なのだろう。

 だけど仮にそうだとしたら、僕は創作には向いてないことになる。経験してないと生き生きと書けないなんて、それじゃあ今の僕に書けることなんてたかが知れている。

「……」

 まあ、変に考え込むのはよそう。ともかく、今日も書くことに集中できそうにはなかった。

 そう感じながら、サイトを閉じようとした時。僕は不意に、メッセージをくれるその人のハンドルネームに目を止めた。


『onesway』


 ――どんな意味なんだろ? 瞬間――ふと浮かべたその疑問は、サイトを閉じるのと同時に、僕の頭からも消えていった。
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