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クラス ×イト
第2章 だメンず 【乾英太1】

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 その夜、自宅の自分の部屋。机に向かいカタカタと音を鳴らして、僕はパソコンのキーボードを叩いている。


「……」

 小説の投稿サイト。僕は半年くらい前から、そこで小説を書いていた。

 小説を書き始めたのは、中学二年の時。読んでいたラノベに影響されて、自分でも書いてみようと思い立った。

 きっと普段抑制されている自分の想いを、表現してみたい。そんな気持ちが、芽生えたのだろう。

 最初ははっきり言って、小説なんて呼べる代物じゃなかった。ようやく形になったと実感できたのは、高校生になって初めて書いたもの。

 自分ではやり遂げたような気がして、僕はその小説を要二と三生に見せている。二人共、書き上げたことには感心してくれたけど、その反応が微妙だったことは明白。

 僕だって本当は知っていたんだ。結局は好きなラノベの真似事だってことを……。

 自分が本当に、書きたいものってなんだろう?

 そう自問する内に辿り着いた、この投稿サイト。そこで僕が書いているのは、恋愛小説だった。

 主人公が高校生のこの物語は、等身大の自分を投影し易い。というかこの主人公は、ほとんど僕自身なのだ。

 だからストーリーは、とても地味であり。サイトで目を止めてくれる人なんて、ごく少数しかいなかった。

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