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第12章 ラんマん 【市原　茜】

　でも様子が変だったのは、裕樹だけではなかったみたいで……。

　付き合い始めたばかりで、ラブラブだとばかり思ってた――佳奈と護。その二人の様子も、明らかに可笑しかったんだ。

　別に本人たちが「私たち付き合ってます」宣言してるのとは違うから。普段はさりげなくしてるのかと、思ってもいたんだけどね。

　だけど、やっぱり変だったんだよ。私はこの身をもって、それを知ることになったの。

　だってさぁ――今から一週間くらい前だったかなぁ。あ、ちなみに、乾くんと図書館にいるのが今ってことだよ。

　で何が言いたいかっていうと、引かないで聞いてほしいんだけど……。

　つまり――その一週間前。


　実は私――護とエッチなこと、しちゃってるんだよね。