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クラス ×イト
第13章 ぼウそウ 【喜嶋三生】
それを受けて、赤緒さんは再び僕に視線を戻す。
「事情は大体、わかっているんでしょ。後は貴方が、どうするのか決めなさい」
「そ、そんな……僕が……どうして?」
「言っておくけど、もう後ろの二人とは話がついてしまったの。今更、貴方が来ないと言っても、私は行くことになるから」
「え……?」
あまりの展開に、僕の頭の中は真っ白になってゆく。しかし、赤緒さんはそんな僕に構うことなく、更に選択を迫った。
「来るの、来ないの? ――どうするのか、早く決めて」
「……」
そして、僕は……。
※ ※
駅付近で一番大きなシティホテル。そのエレベーターに乗る僕の身体には、制服を隠す為に茶髪の男のジャケットが羽織られていた。目指す先は――ホテル最上階の部屋。
呆然と階層のデジタル表示を眺めていた僕は、この時何を考えていたのだろう。それはその夜が終わった後もなってからも、よく想い出すことができないこと――。
「……!」
隣に佇む赤緒さんをチラリと見て、やはりその顔はとても綺麗だなって――そんな当たり前のことを、僕はふと確認していた、ように思う。
「事情は大体、わかっているんでしょ。後は貴方が、どうするのか決めなさい」
「そ、そんな……僕が……どうして?」
「言っておくけど、もう後ろの二人とは話がついてしまったの。今更、貴方が来ないと言っても、私は行くことになるから」
「え……?」
あまりの展開に、僕の頭の中は真っ白になってゆく。しかし、赤緒さんはそんな僕に構うことなく、更に選択を迫った。
「来るの、来ないの? ――どうするのか、早く決めて」
「……」
そして、僕は……。
※ ※
駅付近で一番大きなシティホテル。そのエレベーターに乗る僕の身体には、制服を隠す為に茶髪の男のジャケットが羽織られていた。目指す先は――ホテル最上階の部屋。
呆然と階層のデジタル表示を眺めていた僕は、この時何を考えていたのだろう。それはその夜が終わった後もなってからも、よく想い出すことができないこと――。
「……!」
隣に佇む赤緒さんをチラリと見て、やはりその顔はとても綺麗だなって――そんな当たり前のことを、僕はふと確認していた、ように思う。