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クラス ×イト
第3章 あこガれ 【山村佳奈】
その点で言えば、コイツはギリギリの『オマケ』みたいなもの。誰のことかと言えば、調度今、私と礼華の間に入ってきた男。
「どうかしたのか? 二人共、難しい顔しちゃって」
そう言って、私たちの顔色を窺った澤田裕樹のことだった。
機嫌を損ねかけた礼華に変わり、私がその相手をする。
「別にー、なんでもないけど。それよか、澤田――」
「なんだよ?」
「その髪型、ちょっとダサくない?」
私がそんな指摘すると――
「え……そ、そうか? 先週、カットしたばかりなんだけど」
澤田はかなり、焦ったみたいだ。
「どこで?」
「近所の美容室だけど……」
「アハハ、どうりで。もうちょっとさ。オシャレな店、リサーチしてみなよ?」
「ああ……そうだな」
澤田は、シュンとして大人しくなる。
コイツなりに、必死なんだろうけど。やっぱ背伸びしてる感じが、見え見え。そこがちょっとだけ痛いんだよね。
まあ、頑張ってるみたいだし。見た目も悪くないから一応は『オマケ』かな。けど、そんな程度だから当然、同じグループ内でも瀬山の足元にすら及ばない。
あれ、そう言えば――?
私は瀬山がいないことに気がつき、礼華に訊ねる。
「礼華――今日、瀬山どうしたの?」
「どうかしたのか? 二人共、難しい顔しちゃって」
そう言って、私たちの顔色を窺った澤田裕樹のことだった。
機嫌を損ねかけた礼華に変わり、私がその相手をする。
「別にー、なんでもないけど。それよか、澤田――」
「なんだよ?」
「その髪型、ちょっとダサくない?」
私がそんな指摘すると――
「え……そ、そうか? 先週、カットしたばかりなんだけど」
澤田はかなり、焦ったみたいだ。
「どこで?」
「近所の美容室だけど……」
「アハハ、どうりで。もうちょっとさ。オシャレな店、リサーチしてみなよ?」
「ああ……そうだな」
澤田は、シュンとして大人しくなる。
コイツなりに、必死なんだろうけど。やっぱ背伸びしてる感じが、見え見え。そこがちょっとだけ痛いんだよね。
まあ、頑張ってるみたいだし。見た目も悪くないから一応は『オマケ』かな。けど、そんな程度だから当然、同じグループ内でも瀬山の足元にすら及ばない。
あれ、そう言えば――?
私は瀬山がいないことに気がつき、礼華に訊ねる。
「礼華――今日、瀬山どうしたの?」